10話:第二の人生 ページ12
オ「A、また週刊誌が取材したいんだって」
貴方「またか……ついこの前も別の雑誌に出たばっかりだろ…」
記者会見から一か月、俺はヒーロー免許を取るために勉強に勤しんでいた。
正式名称は『国家資格ヒーロー活動認可資格免許』なるもので、エンデヴァーは勿論免許を持っていたが、記憶を無くすという異例の事態にヒーロー公安委員会は俺の免許を一旦停止した。
その後、俺に今度どうするかと連絡が来たためにヒーローを続ける意向を告げた所、特別に救済処置を設けてもらえることになり、その為に今は勉強中だ。
……そう、つまり今の俺はヒーローではないのだが……。
オ「他にもあっちこっちから取材だったり表紙の撮影だったり……」
貴方「だから、俺は今免許停止されてるからヒーローではないのだが……」
スマホを見つつそう言う俊典にため息を吐きつつ顔を上げれば勉強用の眼鏡を外す。
オ「ヒーロー公安委員会も『異例事態の為に一時停止』って言ってたし、救済処置なんて早々起きないからやっぱり公安委員会も戻って来て欲しいと思ってると思うよ??……それに、Aの態度がかなり軟化して人当たりが良くなったから見た目も乗じて人気が上がって来てるし」
そう言ってはクスリと笑う俊典を横目に立ち上がり、もう慣れた手つきで珈琲を淹れる。
貴方「珈琲飲むか??……確かに顔はいいとは俺でも思う、病院で目が覚めた時に最初に鏡を見た時は誰だと思ったくらいだ」
オ「貰おうかな、君になる前は黙ってればイケメンって言われてたしね…それが黙る所か人当たりよくなってこんなに性格良いんだからマスコミが放っておくはずがないさ」
貴方「世辞でも褒められると嬉しいもんだな」
クスリと笑いつつ珈琲を淹れる。
オ「……本心なのに……」
貴方「何か言ったか??」
オ「……いいや、なんでもないよ」
何かボソボソと言ったような気がして首を傾げれば、微笑み首を振る。
……なんだったんだ。
(…それにしても、流されるままに一か月過ぎてしまった……)
二十年もまだ精神的に生きてはいないがこの一か月は今までの中で一番濃い気がする…。
オ「A、勉強が一区切り付いたら少し外に気分転換なんてどうかな??」
貴方「…そうだな、息抜きも大事だ。後五ページ分纏めたら休憩にする」
こうして、俺の第二の人生は流されるままだが、波乱もなく穏やかに始まった。
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しゃい - 設定の知ってる情報がw面白い！けど大体はあってる、、まあもちろん好きに成りますよね (2020年3月29日 0時) (
レス) id: 7bcfa840f4 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - 本当に無理難題を引き受けて下さってありがとうございました。
あとたくさんコメしてコメ欄をお邪魔しまくってて申し訳ありません。
ほんとこの作品大好きです、作者さんのファンになりました♪
ムリなさらないでご自分のペースでがんばって下さい。 (2018年11月28日 14時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
ミント - シリアスからの、いつも通りのほのぼの？で終わっていて安心しました。
もう一つのリクエストまで受けてくれるみたいでありがとうございます。
でももうほんと、ムリはなさらなくて大丈夫ですからね？こちらだけでももうお腹いっぱいなんでw。 (2018年11月28日 14時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
ミント - こんにちは。リクエスト作品、受け付けて頂き…ありがとうございました。(*^o^*)
ご多忙な時期だったみたいなのに申し訳ないです、更には難産だったみたいで…悩ませてしまって。
難産だけあってとてもステキな作品に仕上がってた、と思います。 (2018年11月28日 14時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - んー…映画であったあれかな？(映画閲覧済み) (2018年10月25日 17時) (レス) id: edd13e8249 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠黒
| 作成日時：2018年7月18日 3時
