確かな幸せ ページ23
「家を…出る」
『奥様が許してくれるかどうかはわからないんだけど……どうしても、Aをあの家に帰すのは』
「もちろんです」
『へ？』
「すぐにでも出ます。
新居を探さないとですね。俺とAが2人で暮らす新居を」
「し、新居…？」
「セキュリティがしっかりしたマンションにしよう。Aが1人でいても大丈夫なように」
『いいのかい？ジョンインくん。そんなにあっさり…
会長や奥様と相談した方が』
「そんなの必要ありません。何を言われても俺の気持ちは変わりませんから」
『……』
「はぁ…
どうして思いつかなかったんだろう。もっと早く家を出れば良かったんだ。
やっぱり狭い世界で生きてるんだな…変わらないと」
「…あの、ジョンインさん」
「大丈夫。父さんは賛成してくれるよ」
「……」
「俺と2人は嫌？」
「そんなわけありません！
嬉しい…です。すごく、嬉しい」
「じゃあ決まり」
嬉しそうに笑ったジョンインさんが私の手を握る
「Aは、俺と母さんたちとの仲を気にしてくれてるんだよな」
「……」
「俺たちの関係は、すぐに修復出来るものではないんだ。俺自身、そうしたいとも思ってない。
俺があの人を許せるまで、何年もかかるかもしれないし
何年かかっても無理かもしれない。
でも
俺は、それでも良いかなって思ってる」
「…つらくないですか？」
「大丈夫だよ。
それよりも、Aを失うことの方がつらいんだ。
もう二度とこんな思いはしたくない。
ずっと、俺の傍にいて」
「ジョンインさん……私も…離れたくないです」
お互いに手を握り合い
伝わってくる温もりが愛しくて、再び涙が溢れた
.
.
.
あれから数日後
ジョンインさんは、私を
マンションの一室へと案内してくれた
「ここがリビング」
「わぁ…」
「2つ部屋があるから、好きな方をAが使って」
「私の…部屋」
「こっちは寝室。2人で寝るからベッド大きいのにした」
「……」
「え？やだ？一緒に寝るの」
「…違います」
「あぁ、照れてるのか」
「……」
「可愛い」
私の顔を覗き込んだジョンインさん
そのままぎゅっと抱きしめられて、息が止まりそうになった
「必要な家具は、今度一緒に見に行こう」
「…はい」
「父さんが、早く招待しろって」
「ふふ」
「部屋が片付いたら呼んでいい？」
「もちろんです」
「お義父さんも招待しよう。みんなで一緒にご飯食べて、ゆっくり過ごすんだ」
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そら(プロフ) - とても面白くて一気読みしちゃいました！！また読みにきます！ (2022年4月1日 23時) (
レス) @page28 id: ba25a8467e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - わーいジョイナ^_^ (2020年3月30日 22時) (レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 何回も何回も読み返しているので続編の更新本当に嬉しいです。毎日イヤなニュースばかりですが楽しみがまた出来ました。ありがとうございます。 (2020年3月30日 22時) (レス) id: 5075b515c0 (このIDを非表示/違反報告)
こゆ(プロフ) - 以前から少し拝見させて頂いてましたが、時間が空いてしまったので初めから一気に読み直しました！ 何度読んでもニヤニヤして、胸が痛くなってとても感情移入して読んでいました！楽しかったです、ありがとうございました！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: 448e876d4c (このIDを非表示/違反報告)
sumi(プロフ) - はじめまして^^* 始めからがーっと！一気に読みました！泣いた泣いた(；A；)面白かったです！レモンさん感動ありがとうございましたー！ (2020年1月4日 18時) (レス) id: 8b7afa5c98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年8月17日 12時
