気が合う ページ10
「……」
「…え？
あ、あの
ジョンインさん？」
ジョンインさんに見つめられると 鼓動が速くなるので落ち着かない
「あんたさ、こういうの好き？」
「こういうの…とは」
「のんびり景色を眺めるだけの時間とか」
川を見つめながら呟くように話す
「そうですね。
今まではあまり経験したことはありませんでしたが、こうして実際に綺麗な景色を見ると
落ち着くというか…気分が良くなります」
春のまだ少し冷たい空気
静かな川の流れ
自然には心を穏やかにしてくれる力があるらしい
「意外と気が合うな、俺たち」
「本当に意外です」
「ははっ」
ジョンインさんがこんなに気さくで優しくてくしゃっと笑うような人だということ
休日は図書館に行ったり景色の良い川を眺めたりすること
徐々にわかってくるジョンインさんについてのこと全てが意外で新鮮で
初対面のときのイメージと本来の姿がどれだけ違うか実感した
その日暮らしをしてきた私が大企業の社長になったジョンインさんと感情を共有できるなんて
意外というか、奇跡のようだ
「せっかくだから夕日見てから帰るか」
「え…」
「嫌？」
「いえ！嬉しいです。
でも、大丈夫ですか？帰りが遅くなってしまいますが」
「平気だよ。晩メシの時間に間に合えば父さんも文句は言わない」
「……」
「俺が仕事休みなんだからあんたも今日は休み。家事の手伝いと考えなくて良いから。
てか、そもそも義務じゃないし」
確かに義務ではないのだが、嫁として相応しくないと思われている分 せめて家事くらいはしなければと思っていた
でも
今は
何もかも忘れて ジョンインさんとの時間を大切にしたい
いつ失うことになるかもわからない
この夢のような日々を…
「下に降りてみよう」
「はい」
橋を渡り、階段を降りて歩道へ向かう
「川の水がすごく綺麗ですね」
「透明度高いよな」
「何か生き物がいるんですかね？
あっちで子どもたちが川に入ってます」
「本当だ」
「水、冷たそうですけど」
「ちょっと触ってみる？」
「え？」
「そこからもっと下に行けそうだな」
「ジョンインさん、本気ですか？」
「うん。超本気」
「……」
「滑りそうだから足元気をつけて」
「…はい。ありがとうございます」
どうやら水辺に向かうのは決定らしい
ジョンインさんの足取りは軽いけど、私は気をつけないと今にでも転びそうだ
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レモン(プロフ) - みみももさん» コメントありがとうございます！じれったいですよね〜 もうしばらく不器用な2人の生活をお楽しみください(笑) (2016年10月28日 10時) (
レス) id: 5dccc102a4 (このIDを非表示/違反報告)
みみもも(プロフ) - いつも楽しみに読ませてもらってます！ジョンインの気持ちも知りたいですね(><) (2016年10月26日 20時) (レス) id: 4279d10aea (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - さえさん» コメントありがとうございます！いつも読んでくださりありがとうございます(*^^*)ジョンイン社長、少しずつ変わってきてますね？この先どうなるか…お楽しみに！(笑) 更新頑張ります！ (2016年10月26日 9時) (レス) id: 5dccc102a4 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 和子さん» コメントありがとうございます！ドキドキしていただけて嬉しいです(o^^o)続きも頑張りますね！ (2016年10月26日 9時) (レス) id: 5dccc102a4 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - お久しぶりのコメントです！笑いつも楽しく読ませて頂いてます！！遂にジョンインも、、？ととてもドキドキしながら読んでます(^^)更新楽しみに待ってますー！！ (2016年10月25日 19時) (レス) id: 74d5d29218 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2016年7月14日 0時
