わたし、メリーさん。いま、ヒロとカズを待ってるの……。 ページ16
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日中は暖かい季節だが、夜はまだ冷え込む日も多い。僕はコンビニの前でカズを待ちながら、震え上がっていた。
これから、昼にメリーさんから聞いた、名付けて「八尺様引き剥がし大作戦」が始まる。
ネーミングセンスは皆無だが、名付けた
本当にうまくいくのか、計画に穴はないかと頭の中でシミュレーションをしていると、どこからか靴音が聞こえてカズが「よっ」と顔を出した。
「間に合った？9時半に決行だよな。」
「うん。でも9時14分だから、ギリギリだね。急いで行こう。」
計画の少し前に２人であるまじろに行き、八尺様が僕らとあっきーを間違えるよう先に仕掛けをする手筈になっている。
「良かったぁ……。親父に、弟たちの面倒見るように言い付けられてさ、親父帰ってくるの遅かったから、マジで焦ったわ……。」
「大変だったね……。」
そんな他愛もない会話をしつつ、僕はかなり緊張していた。なんと言っても、今日であっきーの生死が決まるかもしれないのだ。
メリーさんから聞いた作戦の内容を、大まかにまとめると……
�）佑肇�ズであっきーに変装し、あるまじろを出る
�△覆襪戮�あちこち歩き回って八尺様を連れ回して疲れさせる
�ぅ瓮蝓爾気鵑�八尺様の範囲外まであっきーを送り届けた後、合流
ざっとこんな感じだ。この後メリーさんは八尺様に近づき、話し合い……いや悩み相談？をしてくるらしい。
「……じゃ、行こうか。」
「だな。」
短い会話を交わし、喫茶あるまじろに向かって歩き出す。夜の冷たい空気が体にあたり、嫌な想像ばかりしてしまう。
そんな僕の不安を感じ取り、カズは明るく言った。
「終わったらラーメンでも食いにいきたいな。ガキん時よく行った「
「……うん、落ち込んでてもしょうがないしね。」
古虎はこの町では唯一のラーメン屋で、隅っこにぽつんと店を構えている。しかしその割にはなかなか繁盛しており、食事時にはいつも数人の客が並ぶ。
小さい町なので食事処もほとんどない。そんな中できたラーメン屋に、僕も小さい時からよく連れられていた。
高校の合否発表の日の夜、初めて3人だけでラーメンを食べに行ったのは記憶に新しい。
そうこうしているうちに喫茶あるまじろに着いたので、僕は顔を覗かせた。
「メリーさん、いる？」
わたし、メリーさん。協力者も揃ったし、作戦開始なの……。→←わたし、メリーさん。いま、八尺様について話しているの……。
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AYA - 初めまして。私も怖い都市伝説の中ではメリーさんが一番好きです。このメリーさん、優しくてほっこりしてきゅんしますね。話もとても面白いです。無理がない範囲で更新頑張って下さい。応援してます。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d783a40920 (このIDを非表示/違反報告)
麦カケ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。メリーさんは怖いイメージですがこちらの作品のメリーさんは優しくてほっこりしました。お話とても面白いです！作者様のペース、無理がない範囲で更新等頑張ってください！ (2021年2月2日 22時) (レス) id: ea0439ca7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍沢 | 作成日時：2020年12月30日 18時
