【ヒロアカ】灼爛殲鬼の器 (ページ8)

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七鬼ページ8

朝____

轟家の台所に立ち朝食を作る琴里。中学の制服を身にまといエプロンをつけている
あれから8年と長い年月が立ち、琴里の背丈も伸びていた

冬美
「琴里、おはよう」

琴里
「冬美お姉ちゃんおはよ。朝ごはんできてるよ」

冬美
「いつもありがとね琴里」

琴里にお礼を言いながら姉、冬美は席につく。冬美が席に着いたのを確認して朝食をテーブルに並べる

冬美
「琴里も中学生なんだから…やりたいことたくさんやっていいんだよ？」

琴里
「家のことをやるのが好きなんだもん。それに…冬美お姉ちゃんや夏お兄ちゃんにご飯おいしいって言ってくれるのうれしいから」

そう言いながら琴里自身も朝食をとる。冬美は琴里の言葉のうちに焦凍が入っていないことに気づき表情を暗くする

すると既に朝食を食べ終えた琴里は片付けて、学校指定の鞄を手に取る

冬美
「あれ？早くない？」

琴里
「ちょっと用があるの。帰りもちょっと遅くなるから」

冬美
「そう…気をつけてね」

心配そうに声をかける冬美に手を振り襖を閉める。廊下を歩き玄関に向かう途中、焦凍とすれ違う

焦凍
「…琴里」

名前を呼ばれたがなにも発さずその場を離れる。こんな関係が8年も続いていた
琴里は暗い顔をしながら玄関を開ける

すると家の前にある1つの人影

「おはよー」

琴里
「…早起きできたのね、"万由里"」

そこにいたのは琴里と同い年で違う制服を身に纏った少女、万由里
朝から元気な万由里に少々呆れていた

万由里
「相変わらずクールだね。一体いつからそんなになったのさ」

琴里
「前にも言ったでしょ、黒い方をつけている時は…強い自分でいるって」

琴里は自分の髪を結っている黒いリボンに触れる。それは8年前に焦凍から貰った贈り物。琴里はそれをずっと大事に持っていた

そして焦凍との関係が崩れてから、琴里はある決心をしていた

"黒いリボンをつけている時は、強い自分である"と言うこと
それからの琴里は家事全般を小学生ながらマスターして姉、冬美が感心する程でもあった

琴里の隣を歩く万由里は、琴里と同じ研究所から救助された1人
再開したのは数ヶ月前。そして2人は数日前にある決心をしていた

万由里
「えーっと…渡された地図だと、ここね」

万由里が見上げるのは大きなビル
2人はビル内に入り、エレベーターで上へ上がりある部屋に入る

「来て下さり光栄ですわ」

琴里
「立派な部屋まで用意して…なんの用なの_____

狂三」