【ヒロアカ】灼爛殲鬼の器 (ページ7)

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六鬼ページ7

琴里side

うれしかった。

初めてのプレゼント、貰った時心臓の音が大きくなった

エンデヴァーさんに連れられてから、初めての事、楽しい事が沢山あった。

自分より大きくて温かい手

温かい水槽

私のために流してくれる涙

同い年の男の子

お店がいっぱいある"しょっぴんぐもーる"

可愛いお洋服

初めてのプレゼント

家族

受け入れていいんだって思った。
それからの私は自分でも驚くぐらい笑っていた

朝、殴られて無理やり起こされない。
冬美お姉ちゃんが優しく声を掛けてくれるし、温かいお布団がある。

冷さんの作ってくれるご飯はおいしい

夏お兄ちゃんは色んなことを教えてくれるし、私が経験したことを話せば「頑張ったね」や「偉いね」と頭を撫でて褒めてくれる。

焦凍とも沢山お話する。
仲良くなった場所でもある縁側が私たちのお気に入り、《灼爛殲鬼》はあまり見せられないが炎を見せれば「凄い」と褒めてくれる。

その言葉が何よりも嬉しかった

夜はこっそりエンデヴァーさん___炎司さんと2人でお話をする。
これからのことや色々と話している。時々炎司さんが自分のことを「お父さん」と呼んで欲しいと頼んでくるが申し訳ないと言って断っている

楽しくて、こんなに幸せでいいのかと思ってたけど、私を受け入れてくれたこの人達と一緒にいたいと思った

そんな時だった_____

焦凍が病院に運ばれた。
炎司さんと一緒に行って、冷さんが焦凍にお湯をあびせたらしい。

私はどう声を掛けていいのか分からなくて、病室には入らず廊下でこっそり話を聞いていた

焦凍
「お前の……お前のせいだ！！」

病室から叫び声が聞こえた。初めて聞いた焦凍の怒鳴り声に体が震える

話が聞こえた限りだと、炎司さんは冷さんを病院に入れたらしい
それを聞いた焦凍は今までの気持ち全部を炎司さんに怒鳴りつけた

その後からは聞きたくなかったから、私は病室を離れ涙を堪えながら家に帰った

それから焦凍の雰囲気はがらりと変わった。
今までみたいに笑ったりもしない、私はそんな焦凍が嫌になり避けていた

それ以外にも理由がある

炎司さんと同じ炎に関する個性である私を…きっと焦凍は嫌いになったと思ったから

そうやって避け続け実に8年_____

私は中学1年となった。

それは、私なりの《戦い》が始まる合図でもあった