two of a kind *Mako's story*

ライバル ページ7

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「お。ウッチー、久しぶり」

「長谷部さん、来るの早すぎ」

「ウッチーだって、時間前に来てるだろ」



今日は久しぶりの欧州会。

場所はもちろん、Aちゃんの働くデュッセルドルフの店。

俺が約束の時間前に着いて間もなく、ウッチーがやってきた。



「なんだかんだでウッチーは真面目なんだよな」

「真面目じゃないよ」

「だって、しっかり時間守るし、誘えば断らないし。適当なフリして真面目だろ」

「長谷部さんに真面目とか言われたくない」



ウッチーと顔を見合わせてプッて笑うと、ウッチー
も可笑しそうに笑いはじめる。



「あ。この前の試合、長谷部さんゴール決めてたね」

「久しぶりのゴールな」



改めて言われると照れくさいけど、やっぱり嬉しいよね。知ってくれてると。



「ウッチーどーする？先に少し頼んでおくか？」

「ん。そーしよ」



とりあえず、二人でメニューを見ながら適当に決めて注文することにした。






「失礼します」



部屋のドアを開けたAちゃんを見て、俺はいつものように声をかける。



「こんばんは、Aちゃん」

「いらっしゃいませ。こんばんは」

「注文いい？俺はいつものと、あと…」



実は俺が店に来るのは久しぶり。

あのゴールが決まった試合以降スタメンが続いていて、忙しくなってあまりデュッセルドルフまで来れなかったから…。


だから、"いつもの"が通じるか少し不安だったけど、Aちゃんが分かってくれたことが嬉しかった。



「…長谷部さん、よく食べに来てんの？」

「ん？いや、今日はちょっと久しぶり」

「ふーん…」



Aちゃんが部屋を出ていったあと。

そう聞いてきたウッチーの顔が、少し曇ってるような気がしたのは




俺の気のせいかな？






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