two of a kind *Mako's story*

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「…………わかんないけど…多分」



少し気まずそうに、呟いたウッチー。



「多分？」



なんだよ、それ。


ウッチーの曖昧な答えに、おもわず俺の顔が険しくなる。




「俺はAちゃんのこと好きだよ」

「…知ってる」

「お前は？……俺に遠慮とかしてるんだったら怒るよ？」



さっきAちゃんのことを庇った時、ウッチーは どんな表情してたか分かってない。

今、ウッチーがどんな表情してるか分かってない。

ちゃんと気づけよ、自分の気持ちに。









「………………好き……なんだと思う」



戸惑うように彷徨っていたウッチーの目が、真っ直ぐに俺を見る。



「長谷部さん、ごめん…」

「……」

「俺、長谷部さんがAのこと好きなの知って、最初は二人がくっつけばいいなって思ってたんだけど。…正直、なんかAのこと気になる」

「…そうか」



そうだと思った。

だから…ウッチーの口から聞きたかったのかもしれない。



「じゃあ、ウッチーには負けたくないな」

「え？」

「Aちゃんのことだよ。ウッチーみたいなイケメンがライバルってのはイタいけどな。やっぱり正々堂々としないと」

「…こんなときでも真面目」



ウッチーの言葉に笑いながら、俺はウッチーの頭をポンッと軽く叩く。



「俺はさ、Aちゃんのこと好きだけど、ウッチーのことも好きなんだよ。ずっと日本代表として一緒にやってきたんだから。だから遠慮なんかするなよ」

「…長谷部さん、良い人すぎって言われない？」



うん。自分でもそう思う。

だけどさ、ウッチー見てたら分かるんだよ。

いい奴だって。


だから遠慮なんかしたら、許さないよ。





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