愛しのあの子はドーナツ屋。 (ページ34)

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海賊メリエンダ。ページ34

ベッドとソファがふかふかに仕上がってどんな原理なのか聞きたくなった、ビスケットと飴だよな…？カタクリ君の餅は入ってないはず…。

ベッドたちを作ってもらってる間に形を整えて二次発酵まで終わらせた生地を揚げて、粗熱をとったあと先に作っておいた砂糖とはちみつ、牛乳を煮つめたものを沢山つけて。

『うん、完成。』

ペ「メリエンダの時間にピッタリだな。ペロリン♪」

カ「紅茶の準備もしておいたぞ。」

ク「……沢山作るとは言ったが、作りすぎじゃねぇか？A。」

『カタクリ君いつもこれの半分は食べるから、つい。
もし食べきれなかったらお隣さんにでも配るよ。』

大皿に山ほど乗せたドーナツを見て引き気味のクラッカー君はきっと知らない、実家ではカタクリ君この量ほぼ一人で食べてた((

私達のやり取りを聞いてたペロスペロー様は、さり気なくドーナツの乗ったお皿をテーブルに移動させながら悲しげに眉を下げて言う。

ペ「おや、いつの間にかクラッカーにまで敬語が消えてるなぁ。やはり私にもそうしないか？仲間はずれなんて悲しいじゃないか。」

『うっ…そ、そう言われてしまうと使えなくなりますね。』

カ「俺もAとペロス兄には仲良くして欲しい。」

『うぅぅぅ……わかった、宜しくねペロスペロー君。』

ペ「くくく、ペロスでいいさ。仲良くしようA♪」

キャンディみたいに甘い笑みを浮かべて、ポスポスと頭を撫でるペロスペロー様改めペロス君。
カタクリ君の兄弟は、私の扱いが上手いなぁ…そんなに分かりやすく押しに弱い事を晒してる気は無いんだけど。

困ったなぁもう少し気を引き締めていかないと、弱みに付け込まれすぎて身動き取れなくなったら困るのだ。

ふぅと一つため息をついたあと紅茶を淹れるカタクリくんの隣に座り、一般人と海賊の奇妙な組み合わせでメリエンダを始めた。