陽だまりの様なイカ様 (ページ14)

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何か話題を振った方がいいのか、いやこっちなんて全く気にしてない感じで外を眺めてらっしゃるし。
ええい何故私が海賊なんかに気を揉まなきゃいけないのよ！

カ「変な気を使うな、もうすぐ料理も到着するだろう」

『ゔっ、…私の顔はそんなにわかりやすいでしょうか』

カ「あぁ、未来を読むまでも無いほどな」

鼻で笑われて一言物申してやろうかと口を開きかけたタイミングで、見計らった様に店員さんは料理を運んできてくれて丁寧に配膳される。

まぁあの将星カタクリ様が何故こんな女と？という好奇と疑問が顔に出てるのは置いておこう、私もそう思うし。

無言で早く食べろと言われている気がするので気を取り直して手を合わせ、定食のメインを1口含むと余りの衝撃に目が輝いた自覚があった。

カ「…そんなに美味いか」

『ぇ、なにこれ。おいひい…！！
こんなに美味しいお魚食べた事ない、美味しい！』

カ「分かったからゆっくり食べろ」

『や、だってこれ…
えぇ？もっと普通感動すると思うんですが、おいしい…』

カ「それしか言ってねぇな」

前の席から送られる生暖かな目線すら全く気にならないほど美味しいご飯に次々手を伸ばす。
甘くなければなんでもいいと思ってたけど、これはとんでもなく当たりのお店だ！

カ「A」

呼ばれてそちらに顔を向ければ、何を思ったのか魚の切り身が1切れ刺さったフォークを差し出すカタクリ様がいた。
食べてもいい、と言うことでいいのかな？

首を傾げながら差し出される切り身にパクつけば、カタクリ様は満足そうに目を細めていた。

カ「いつもそのくらい素直ならもう少し可愛がるんだが」

『私は貴方方のペットではありませんよ』

カ「ほぉ？ならこれは要らねぇな」

『あっ、ちょっ！お腹すいてないって言ってたじゃないですか酷い！極悪人！』

カ「ふっ、何とでも言え」

『ドヤ顔でご飯横取りしてもただのガキ大将にしか見えませ、っごめんなさいごめんなさい取らないで！』

酷く楽しそうな雰囲気なカタクリ様に散々弄ばれながらも、とても美味しい昼食を摂ることが出来ました。