菅田将暉に片思いしたら (ページ3)

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2話ページ3

「Aー？まだ起きないの？遅刻するよー！」

「うう...」

お母さんに起こされるいつもの朝。

眠たい目をこすって目覚まし時計を見ると、7:55だった。

「やっば、急がなきゃ」

学校への交通手段は歩き。

私はお母さんが用意してくれた朝ごはんのクロワッサンを口にくわえ、玄関を飛び出した。

「いってきまふー！」

首に巻いたマフラーが、私の足音と一緒に揺
れる。

ふわっと、クロワッサンの甘い匂いがした。

「もう冬かぁ、早いな...。」

私はマフラーを巻きなおし、学校へと急いだ。

冬。

私が生まれて初めて

恋した季節。

「おはよーAー。今日も相変わらずギリギリだなー、あはは。」

「うっさいよー、由里子。も、とか、相変わらず、とか、余計だから！」

「ごめんごめん、でもホントのことじゃーん。」

私の親友、佐倉由里子。

特別美人とかってわけじゃないんだけど、
由里子はすごく人当たりがよくて、これでもかってぐらいモテる。

由里子は私の親友でもあり、また憧れの存在でもあるんだ。

よく言うとサバサバしていて、悪く言うと冷めている私は、そんな由里子が羨ましかった。

「由里子ー、今度の週末ヒマ？」

由里子と久々に遊びたくなった私は、帰り際に由里子を誘ってみた。

「あ～、ごめんA。週末はカレとデートなんだー♪」

「ならいいよ、楽しんで来い！」

「うん！ありがと～」

由里子には最近、少し年上の彼氏ができた。

それもあって、遊ぶ機会は減っちゃったけど...。

「あ、カレからメールだ」

そう言ってケータイを見る由里子がすごくかわいく見える。

由里子が幸せそうなら、いいか。