作詞した。~2nd Season~

虹霓 ページ38

太陽が泣いてる
唐突に君は笑う
空も知らないまま 雨は降りだしていた

いつからだ いつからだ？
地べたを睨み 項垂れて
頭上のお顔なんて気にならない様子


立ち去ったあの日 あの場所に
誰かが血色の十字架をたてた
誰かが泣きながら讃美歌を歌った


止まない雨 鈍(にび)の積雲(せきうん)
かき集めて 何になれる？
万華鏡セカイ 降り注ぐ
まだ僕らは旅の途中



何も見えないから
どこにいるのかわからない
なりふりで振りかざすペインティングナイフ

お伽噺が指した
輝く橋を隠したの？
手放しで喜ばれ 諦観を決め込む


過ちを繰り返し続け
心に黒い十字架をたてた
譜面を笑いながら無邪気に引き裂いた


格子の空 鈴の鳴き声
耳澄ませて 眠りにつく



お伽噺 籠の底に
素知らぬまま 袂の口
手繰り寄せて 見下ろすフォトン
灰にうずもれ手招く

止まない雨 虹の欠片
遠くの空 雲が晴れた
七色の光 スペクトル
まだ僕らは旅の途中



＊＊＊
色が失われた雨の世界には、ひとつのお伽噺があった。
【この世のどこかに七色に輝く橋があるらしい。】
それを探す少年のおはなし。

少年は大人たちに笑われ馬鹿にされた。
虹を描いた昔話や絵は隠されて(捨てられて)しまう。
「虹の橋なんてないのかもしれない。もう、諦めようかな」
そういうと彼らは途端に嬉しそうにするものだから、少年はやるせなくなった。かなしくなった。

そんな少年はやがて大人になり、夢を再び追いかけようとする。
しかし、実は虹の橋は探すまでもなくそこにあったのだった。
それは、大きくもなく、たいそうくすんだ輝きで、いつだって少年の側に。


みたいな、ただ夢と現実のギャップを突きつけるだけの救いのない話を書きたかった。
途中からマジで収集つかなくなった。
諦めた。

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