電車の終点～見知らぬ駅、そして出発～ (ページ7)

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六話賭けるなら、欠ける運命をページ7

「とりあえず操縦室に行けば誰かいるだろ
この電車が動いているわけだし」

顔がまだほんのり赤い七が話をそらそうとする
まぁこれ以上やってると進まないからあえてスルーする

「そうだね...いなかったらいなかったで納得する気がするなぁ」

言い終わってあはは...と私が笑った後シーンとなった

「あっ.....あれ？冗談なんだけど」

「いやこの状況ならあり得なくもないだろ」

よくよく考えてみるとそうだった
和ませようとしたのが逆効果なんて...

「まぁまぁ！みればいいじゃん！」

そういって操縦室まで走って行った

「おいまてよっ！」

後ろで七の声が聞こえるが振り向かないで走る
前を向いたまま大きな声を出す

「車内鬼ごっこ一回やってみたかったんだ！」

「はぁ！？ばっかじゃねーの！？」

そんなやりとりをやっているうちに操縦室が見えてきた
操縦室のドアに体当たりをする感じで止まる

「はぁ...はぁ...やった！一番！！」

そこから暫くして七が走ってきた

「ばっ...フライングだろ...」

ふふんと鼻をならし自分の腰に手をあてる

「女子に平等に勝負挑むなんてあり得ませんよ！
勝ちは勝ちだもーん」

「あぁーもうわかったっての！」

なにがあるか、ないかわからない
何も情報がないこの賭け事が成功する確率は

五分五分

そのなかの賭けを信じて扉を開けようとした__

...その頃あの黒い空間でも面白いことが起こっていた

「ねぇー賭けしない？」

赤黒くなったコインが二つの山を作る
その山を机に置き、そのうちの一枚を机の上で回しながら少女にいう

「賭け...死ぬか生きるかですか？」

表情を変えずに聞き返す

「勿論...運試しだよ
みてるだけじゃ物足りないからね」

ニヤリと年に合わない不敵な笑みをうかべる

「のりましょう」

少女は一つの山を自分に寄せた

少年と机を挟み向かい合う

「私は」

「僕は」

「______にかけます」

「______にかけるよ」

「「コイン全てを」」