毒のスープのお味はいかが？ (ページ7)

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第五話スープの味ページ7

～りんご視点～

「うぇ......なにこれ？」

「飲み干しやがったこいつ......」

普通こういうの男にやらせるんだろうけど
役に立たなそうだし

「まぁ収穫あり...ってとこかな」

「......どういうことだ？」

「全くこのモブキャラは役にも立たない癖に黙ってもいられないのかしら？」

「だからモブキャラっていうなよ！」

短くため息をつき話しを続ける

「まぁいいわ...説明してあげる今後の参考にでもしたら？」

そう言うと私は今収集したデーターをこの脳がない『モブキャラ』にもわかるように整理した

「いい？まず最初にこのスープには毒がはいっていないこと
そしてこのスープは......人間の血で出来ているということ」

「まて...毒が入っていないことは何故わかる？毒の影響を受けるまで時間がかかるかもしれないじゃないか」

「簡単な話よ......毒が入っていないことは味がしないから
後はこれよ」

私は器の前に置いてある銀のスプーンを差し出した

「これがなんだ？」

「銀のものは毒に反応して色をかえる ......だけど変わらなかった」

「血というのは？」

「......説明するよりこの紙切れの裏を見たほうがはやそうね」

私は文字の書いてある方の紙を差し出した

～暖かい人間の血のスープ冷めないうちに召し上がれ～

「これを...見てもなお飲んだのか？」

「この文章だけじゃ毒の事について確信が持てないじゃない」

「大丈夫......か？」

「心配されるほどじゃないわ」

そうは言ってもやっぱり気持ち悪いわね
ただ銀のスプーンという確信もなかったから飲んだ
なんでも情報はあやふやなのより絶対の方がいいし

ただ......その代わりに代償はあった

その1 時間が分からない
その2 スープがなくなってしまった

スープはなんとかなるけど
時間は......どうにもできない

少し大きすぎる代償ね