大切な人。３

理解者。 ページ12

Aside

なんで選ばれたんだろう。


ずっと考えていた。


「最近見違えるほどパフォーマンスがよくなった。さらに努力してください。」



こと言葉の真意はなんだろう…

頑張ったなって認められた気もする。
でも、お前はまだまだだなって突き離された気もする。


公演の経験も少ない。

仲間とのコミュニケーションも少ない。



こんな私が選ばれていいのかな…。




ぼーっとしているとポケットに入れていた携帯が震えた。


優ちゃんからのメールだった。

「A〜、今週末泊まりに行くね！」



なんてタイミング。

とりあえず報告。
「チームN、選ばれた。」

選ばれた実感はない。
そして嬉しさも正直ない。

他のみんなはどうなんだろう。


やっぱり嬉しいのかな。


あの子の分まで頑張ろう、とか思ってるのかな。



うーん…


ﾌﾞ-ﾌﾞ- ﾌﾞ-ﾌﾞ- ﾌﾞ-ﾌﾞ-

電話がきた。

誰からなのか確認もせずに出た。



「「「おめでとう！！！」」」

耳が割れるんじゃないかってほどの大音量。

こんなことを考えるのは、

A「優ちゃん、うるさい。」

優子「ごめんて笑 でもうるさかったのは佐江
と才加だから。」
佐江「えっ、私らのせい⁉」
才加「いや、優子が1番声でかかった。」
優子「そんなことない！」

えーっと…3人で会話してる…笑

優子「おめでとう、A」

A「うん…ありがと。」

優子「ん？元気ないじゃん。どした？」

A「えっ？…うん、まあ。」

優子「ほら！Aの悪い癖！1人で溜め込ま
ないの！」

私のことを分かってくれてるからこそのこの言葉。
理解してくれる人はいるんだって少し安心した。


A「…話しにくいから場所移動するね。」

荷物を置きっぱなしにして廊下の隅に座り込んだ。



そして、今自分が思ってることを全て吐き出した。

信念。→←罪悪感。

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