大切な人。2

おでかけ。 ページ10

優子side

Aが嘘ついてるのなんて分かってる。

どんなに上手いこと言っても目が泳いでるもん。


でもここで追求しちゃうと辛くなるのはAだから、あえて聞かない。


それが姉からの愛ってものなのかな。


優子「今日ね、私も休みなの。だからさ、どっか出かけようよ！」

A「えっ、だっ、だから、私病み上がりだから…」

まだ言うのかい 笑

優子「そんなにAは体弱くないでしょ！ほら、準備準備！」


今は気晴らしが大切だろうからね！




さて、どこ行こう笑

やっぱり大阪と言ったらUSJかな…
でもAは絶叫系ダメだからな。

通天閣とか？
うーん…微妙。

海遊館はどうだ！
たしかA、水族館好きなはず！


お腹すいたって即興の曲歌いながら朝ごはんを作ってるAに声をかける。

優子「今日さ、海遊館行こ。」

A「えっ！！！！ほんとに！！」


ほら。きらっきらの笑顔になった。
これが私の見たかったAの笑顔だから。


A「優ちゃんご飯できたよー。食べよ。」

可愛い妹が作ってくれたご飯はきっと……

優子「…うまっ。」

Aの料理にはハズレがないから一緒にいるといつも作ってもらっちゃうんですよねー。



A「優ちゃんいつまで食べてるの？出かけるんでしょ。早く着替えようよー。服選んでもらうんだからー。」

優子「はいはい 笑」


どんだけ楽しみなの？笑
高校生にもなって水族館でこれだけうきうきできる？笑

早く選んであげないとうちの姫が機嫌悪くしちゃう。


A「早くしてよー……。」

ほらね。


優子「ごめんって。えっとね、Aは…これとこれ。靴下は自分で選びなね。」

ストライプのワンピにシースルーの上着を選んであげた。

うん、可愛い…。笑

私はボーイフレンドデニムにTシャツにシャツを腰に巻くだけのラフコーデ。


握手会じゃないから楽さを求めた 笑
ま、いいよね！

A「これかぶっても似合う？」

と言って差し出してきたのはいつか私がAにあげたカンカン帽。


使ってくれるのね…。


お姉ちゃん、嬉しい……泣



たまにしか会えないから妹離れはまだまだできません。

特に今日は思いっきり甘やかしてあげよ。

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