大切な人。2

悩み。 ページ31

西島side

山本が練習に没頭してるのは見てた。
1人で黙々と。

でも、1回踊ると最後のポーズのままボーッとしてた。

そしてため息をついて、頭をプルプルっと振ってまた音楽をかけはじめる。


この繰り返し。



絶対なんかあったんやろな。

大島と関係あるかな…




帰りの車の中で俺は話することにした。



西島「なぁ、山本。最近どう？」

彩「最近どうって…大雑把すぎます 笑」


アバウトすぎたか 笑

西島「んじゃさ、大島のこと、なんか知ってる？」

彩「えっ…」

空気が一瞬にして変わった。

聞いちゃまずいことだったか？


彩「あの…西島先生、聞いてもらってもいいですか？」


聞いてほしかったんやな…


彩「少し前なんですけど、Aにいきなり嫌いって言われて…。

毎日避けられて、話しかけたら怒鳴られて…

嫌いって言うからには理由あるんやろなって思うですけど、私には分からなくて。


私の何がだめなんですかね？

どうしたらAと元通りの関係になれますかね？」



原因はこれか。

大島の気持ちの変化があって、一方的に避けられてるってことか。


西島「それは…俺にも分かんねえや。

ただ言えるのは、そのうち大島と山本2人でちゃんと話し合う必要はあるよね。」


今の状況で話し合うのは難しいだろう。


時が解決するのを待つか、どっちかが折れて諦めるか。

もしくは、何かが起これば…


彩「ですよね…なんかそれが引っかかって集中できひんくて。

でももうそんなギスギスしてるからって落ち込んでられませんよね、お披露目が決まったんやし。

もう割り切ってプライベートは持ち込まんようにします。

ありがとうございます、西島先生。」



あんな適当な返しでよかったんかな？

まあ、知ってる人が1人増えたってだけでも山本の心は少し軽くなってるかな。

そうやったらいいけど。

諦め。→←悶々と。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す