大切な人。2

電話越し。 ページ21

優子side

Aの話を聞いているうちにあることに気がついた。

優子「ねえ、A。ちゃんと息抜きした？」

A「…してないかも。」


やっぱりね。

優子「毎日一生懸命やってるんだからさ、たまには怠けないと。

友達と遊んだりさ、寝坊してみたりさ、好きなこと没頭してみたりさ。」

A「…うん……でも…。」


でも？

優子「でも、なに？」

A「……やっぱりレッスン不安だし、学校の成績も心配だし…。」

優子「いいの！そんな心配しなくて。Aのお姉ちゃんは大島優子だよ？自分で言うのもおかしいけど、AKBのエースがAの最大で身近な味方なんだから。大丈夫。」


Aは心配症なのに人に頼ることができない性格してるからね。

優子「私を頼ればいいんだよ。」


A「………うん…。」



なんだかすごく曖昧な返事をされたな…笑
そんなに私って頼り甲斐ないかな？


そのとき電話越しにガチャという音が聞こえた。


優子「おっ！家着いた？」

A「うん。」

優子「今日の夕飯は何にするの？」

A「んー…パスタかな。」

優子「いいなー。私なんかコンビニのおにぎりなのに。女子力あっていいなー笑」


落ち込んでるAを少しでも励ましたくてふざけてみた。

A「ふふふ。優ちゃんもうちょっと頑張りなよー笑」

効果は出たみたいだな♪



そういや……。
少し疑問に思ってたことを言ってみた。


優子「そういやさ、最近さや姉、どう？」


A「………………。」

電話越しだけど凍りついたのが分かった。

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