大切な人。2

差。 ページ17

Aside

2日ぶりのレッスン。

正直行きにくかった。
足どりはかなり重かったけど、レッスンが始まるギリギリに着いた。

中に入るともうみんないて、すぐにレッスンが始まった。


けど…


この2日間でだいぶ進んだみたい。
全然分かんない。

誰かに教えてもらわないと。

福本愛菜ちゃんなら話せる。


A「愛菜ちゃん、後で振り教えて？」

愛菜「おっ、ええでー！」


レッスンはさらに新しい振りを覚えていく。

遅れてる私は1列目から2列目に下がった。


そしてさや姉は1番後ろにいる。


意味分かんない。
天才が後ろにいる意味が。

理由はあるんだろうけどさ。


西島「はい、じゃ、終わりー。明日までに完璧にしてこいよー。」


「「「「ありがとうございました！」」」」


西島「あっ、そうだ。大島。ちょっと来い。」

何言われるんだろ。怒られるかな…。



西島「2日間何やってたん？」

A「風邪引いて寝込んでました…」

…嘘ついてごめんなさい。

西島「ふーん、ならええわ。休むときは連絡せえ。辞めるんやったら勝手に辞めろ。ええな。調子悪いんはしゃあないけど、どんどん抜かされんで。」

A「はい……。」

西島「ほれ。2日間の分。このDVDやるから、ちゃんと覚えてこい。」


A「え、あ、ありがとうございます！」


手をひらひらーってしながら先生は戻ってしまった。

先生、優しい。


嘘ついたのが本当に申し訳ない。




レッスン室に戻ったらさや姉を中心にして自主練が始まっていた。


私とはどんどん差が開いていく…


でも、困難を乗り越えてきた過去は絶対負けない。


追いついて、抜いてみせるんだから。

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