大切な人。2

心の穴。 ページ14

さやかside

私が優子さんにメールしたその夜、優子さんこっち来てくれてたみたい。

次の日にメール来てた。


Aのこと心配しなくていいよって。
精神的に辛くなっちゃったんやろうからって。
今日は一緒に過ごすからって。

その日も学校にもレッスンにも来おへんかった。

いつから復活するんやろ。
レッスン2日連続休んだからその間のとこ覚えんの大変やで。

ま、私が教えてあげてもええけど。



そして朝。

さやか「行ってきまーす！」

母「行ってらっしゃい。」


Aの家の玄関の前で悩む。

インターフォン、押す？押さへん？


……押さん方がええかな。

精神的にキツいときはなんかしらの刺激もきつもんな。

また1人で学校への道のりを歩く。


学校に着いたら1人で自習室に行って。


教室に戻ったら宇野ちゃんと千晃と3人で話して。


ちょっと寂しい。


でも今日はこの2日間とは違った。


Aが来た。


でもチャイム鳴ってもうたから席離れて声掛けることもできん。

朝のHR終わってからもやらなあかんことやってたら授業始まってもうて。


Aがトイレ行ったり、私が先生に呼ばれたりしたらお昼まで一言も話せんかった。


やっと昼休み。

さやか「A！もう平気なん？」

A「…なんでいつも私に話しかけるん？他にもいるでしょ？私はあんたが重荷なの！私を邪魔しないでよ！」




え……




……お……も…に…




私はてっきりAとの信頼関係ができてると思ってた。


なのに…そんなの一方的やったんだ。
Aは私といるとき心の内に秘めていた不満があったんや。


友情は見た目よりも脆くて壊れやすい…



あんなこと言われたらもう関わらん方がええ。

Aのためにも私のためにも。



今のAの言葉で心にぽっかり穴が開いたようやった。

午後の授業、まったく集中できひんかった。



こんなんじゃダメや。

もっと精神的に強くならんと。


芸能界で生き残るためには強い心が必要や。



もっと強く、、、

正気。→←感謝。

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