46話 新門大隊長の叫び ページ48
森羅side
「Aの捜索ができねぇらしいな……一体どういうことなんだ!!」
開口一番、そう怒鳴ってくる新門大隊長。
ドカドカとこちらへ歩いてくる新門さんは、桜備大隊長の胸ぐらを勢いよく掴んだ。
「…落ち着いてください、新門大隊長!」
「…アイツが消えてからもう3週間は経ってんだ。生きてるかの安否くらい、確認しに行けるだろうが!」
「それができていたら、俺達だって必死に探します。けれど無理なんです。上からの許可が下りない限りは……」
「だったら……俺が無理にでも押し通してきてやる!」
バッと桜備大隊長を払いのけた新門さんは、出ていこうとしていた。
それを見た俺が「ちょ、落ち着いてください」と止めに行けば、「あぁ?」と睨まれる。
「テメーもな、森羅。Aがいなくなって平然と過ごしてんじゃねぇ!」
「俺は入院中で…今日初めて知ったんです! 平然と過ごせるわけがないでしょう!」
「だったら何で探しに行かねぇんだ!」
「ネザーに無断で入るのが禁止されてることくらい、あなただって分かっているはずだろ!」
「だから何なんだ。結局お前らは、
「紅っ! そこまでにしやがれ!!」
俺と新門さんが取っ組み合いをしそうになったところで、紺炉中隊長が仲裁に入った。
「紺炉……邪魔すんじゃねぇ!」
「紅、一旦落ち着いてくれ。今のあんたには、皇国の奴らに楯突くことは無理だ」
「無理でも押し通すだけだ!」
「いいから落ち着け、紅っ!」
紺炉中隊長の声も届かず、新門さんは「話をつけに行く」と言って聞かなかった。
……それだけ、この人はAのことが心配なんだ。
そりゃそうか……弟子でもあり、家族のような存在だったAがいなくなったんだから。
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☆りんご☆(プロフ) - 妖精・ナルルさん» コメント返信遅くなりごめんなさい! 炎炎ノ消防隊をYouTubeで見ていて閃いた物語なんですが、喜んでいただけて嬉しいです! 不定期更新ですが、完結できるよう頑張ります! (2020年4月15日 0時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル - わーい!!私が大好きな炎炎ノ消防隊と鬼滅の刃のコラボ!! (2020年4月2日 18時) (レス) id: 428de63203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年1月28日 18時