25話 人として生きていく ページ27
「信用しない信用しない……そもそも鬼は大嫌いだ」
「心より尊敬するお館様であるが理解できない考えだ!! 全力で反対する!!」
「鬼を滅殺してこその鬼殺隊……竈門・冨岡、両名の処罰を願います」
相変わらず物騒だな……
不死川とかいう男は目が血走ってるもん。
「処罰すべし」の声が大きい中、お館様とやらはそばにいる小さな女の子に手紙を読むよう指示した。
「こちらの手紙は元柱である鱗滝左近次様から頂いたものです。一部抜粋して読み上げます」
そうして読まれた手紙の内容は、竈門君の妹が「人を守る鬼であり、喰うことはなかった」ということだった。兄が修行していた2年間、飢餓状態であるにも関わらず、人を襲うことなく過ごしていたそうだ。
そのことがどれほどすごいことなのか分からないけれど、“人ではなくなっていく恐怖”に耐え、それでも人間として生きようとする竈門君の妹は、純粋に強いと思った。
「“もしも、禰豆子が人に襲い掛かった場合は…
竈門炭治郎及び鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します”」
……自ら腹を切る覚悟。
とてもじゃないけど、決断をすぐに出せるようなものではない。
自分の命を懸けてまで、竈門君の妹が“鬼ではあるが、人として生きていくこと”を心の底から信じているんだ、この人達は。
不謹慎かもしれないけど、私が少しだけ笑みがこぼれた。
「これを否定するには、否定する側もそれ以上のものを差し出さなければならない」
お館様のその言葉に誰も何も言えなくなった。
次の言葉で全員目をかっぴらいて驚いていたけどね。
「それに、炭治郎は鬼舞辻と遭遇している」
「そんなまさか!」
「柱ですら誰も接触したことがないというのに!!」
「こいつが!?」
そこからは「鬼舞辻の能力について」の質問攻めがすごかった。
……ていうか、誰だ?
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☆りんご☆(プロフ) - 妖精・ナルルさん» コメント返信遅くなりごめんなさい! 炎炎ノ消防隊をYouTubeで見ていて閃いた物語なんですが、喜んでいただけて嬉しいです! 不定期更新ですが、完結できるよう頑張ります! (2020年4月15日 0時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル - わーい!!私が大好きな炎炎ノ消防隊と鬼滅の刃のコラボ!! (2020年4月2日 18時) (レス) id: 428de63203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年1月28日 18時