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18話 何なの、もう! ページ20

「鬼は……人間を食べる」

「食べない」

「鬼は……傷がすぐ治る」

「残りやすい」

「鬼は……頸を斬らないと死なない」

「私も死ぬわ、それは」

「鬼は……何百年も生きている」

「そんなに生きてない」



「ふむ……」と一通り特徴を話し終えた男は、眉を寄せ難しそうに考えていた。

……何か悩むことありました?
完璧該当しなかったでしょ、今の。



「……鬼の特徴には当てはまらないな」

「はい、これで証明されましたね!」

「だが駄目だ」

「は?」

「鬼ではないにしても、人間じゃできないような術を持っていた」

「あ、それは発火能力って言って火を―――」

「よって、お前を拘束する」

「………意味わかんないんだけど!?」



鬼じゃないことを認めてくれたのはいいよ。

でも、やっぱり人間じゃないっぽいから拘束しようって?
変に炎出す不気味な生き物だから危険だって?

ふざけるのも大概にしろよ!!



「何言ってるの!? ロープで巻こうとするな!!」



あたふたしているうちに男は準備を進めていた。
どこから出したのか分からないロープで私を拘束しようとする。

まあ、必死に抵抗したんだけど……。



「俺が戻るまで、お前はしばらくそこにいろ」

「何でだよ!! てか巻き付けるの早いな!」



ロープで巻きつけられ、木に吊り上げられた私は男に突っ込む。
そんなこともお構いなしに伊之助のほうへと近づく男。



「お前は怪我がひどい」

「怪我なんかしてねぇ! 俺と勝負しろ、勝負!」



ギャーギャー騒ぐ伊之助のことも無視し、私同様ロープで吊り上げていた。

あれ、何も悪いことしてなくね?

伊之助も訳が分からず「待てやコラァァァ!!」と叫んでいる。



「己の怪我の程度も―――――」



移動が速すぎて、後半は何言っているのか分からなかった。



「「聞こえねぇよ!!」」



伊之助と私の声が森の中で木霊した。






19話 覚えとけよ!!→←17話 すぐ殺そうとしないで!



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☆りんご☆(プロフ) - 妖精・ナルルさん» コメント返信遅くなりごめんなさい! 炎炎ノ消防隊をYouTubeで見ていて閃いた物語なんですが、喜んでいただけて嬉しいです! 不定期更新ですが、完結できるよう頑張ります! (2020年4月15日 0時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル - わーい!!私が大好きな炎炎ノ消防隊と鬼滅の刃のコラボ!! (2020年4月2日 18時) (レス) id: 428de63203 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年1月28日 18時

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