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9話 協力プレーだよ! ページ11

とりあえず、巨体鬼から身を隠すため木の陰に隠れることになった。



「なんでお前もいるんだよ」

「一人で逃げるわけないでしょ」

「足手まといなんだよ、この弱味噌!」

「大きい声出すなバカ! 気づかれるでしょ!!」



ドンッと私たちが隠れていた木が倒れ、巨体鬼の姿が露になる。
二人で飛びのき、お互い別の方向へと逃げる。

水場じゃなくなった今なら……と何とか攻撃するチャンスを待つ。
逃げていた足をを止め、巨体鬼に向かって加速する。

手にも炎を発火させ、巨体鬼の横っ腹めがけて突進する。



「オラァァァァ!!!」

「(何してんだ、アイツ!)」



勢いに飛ばされた巨体鬼。
その体には、私が両手に溜め込んだ炎が飛び移り、ゴウゴウと燃え広がっていた。



「よし、これで少しは稼げた……」

「お前、火なんてどっから出したんだよ!!
それと、あれは俺の獲物だ! 手出すんじゃねぇ!!」

「そんなこと言ってる場合!?」



次の攻撃を仕掛けないといけないのに、伊之助がドカドカと私に詰め寄ってきた。

鬼の回復は速いみたいだし、火だるまになって死ぬほどやわじゃないでしょ。
火に弱いところや恐怖を抱くところは人間と変わらないけどね!



「グワアアアア…!」

「ほら、今のうちに攻撃するよ!!」

「分かってるわ! 俺に命令すんなぁ!! オラァァァァァ!!」



火だるまになっている巨体鬼に伊之助は斬りかかる。

この鬼は皮膚が固く、刃が突き刺さっても切り裂くことはできない。
けれど、火だるまになって、鬼の血流が少し良くなれば話は別。

ジャキンッという音とともに、下へ落ちる巨体鬼の腕。



「っしゃぁぁぁぁぁ!!! 斬れたぁぁぁぁ!!!」



熱を帯びた体の皮膚は少し柔らかくなる。
つまり先ほどより刃先が入りやすくなり、斬り落とすことができるわけだ。

失敗したときは一本の刀だったことを踏まえ、伊之助は二刀流で腕を斬り落としていた。
そのことが相当うれしかったのか、めちゃくちゃ喜んでいる。









10話 鬼も生まれ変わるの?→←8話 火と水は仲良くないんだよ……



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☆りんご☆(プロフ) - 妖精・ナルルさん» コメント返信遅くなりごめんなさい! 炎炎ノ消防隊をYouTubeで見ていて閃いた物語なんですが、喜んでいただけて嬉しいです! 不定期更新ですが、完結できるよう頑張ります! (2020年4月15日 0時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル - わーい!!私が大好きな炎炎ノ消防隊と鬼滅の刃のコラボ!! (2020年4月2日 18時) (レス) id: 428de63203 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年1月28日 18時

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