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会いたい、なんて ページ20
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―…2日前
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私はいつも通りﾊﾞｲﾄを終えて
家に帰り、ﾃﾚﾋﾞを見ていた。
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坂本さんが打席に立っている時、
携帯が鳴った。
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「もしもし」
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声をかけてから数秒後に
“彼”の声が聞こえた。
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“…もしもし俺だけど”
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その声は
昔 私が大好きだった声、
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『大地、？』
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彼は私の2つ上の先輩で
彼の卒業式の日にｱﾒﾘｶへ留学した。
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“この前、帰ってきたんだ”
『…そっか』
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(おかえりなさい) なんて
返せない。
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“なあ…久しぶりに会わない？”
『えっ、？』
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“…会いたい”
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作者名：.菜乃☆゛ | 作成日時：2013年4月27日 15時
