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はっ、と我に返る。
鬼の角が生えた俺と見つめ合っているうちに、意識が銀河の彼方へと小旅行していたらしい。慌てて辺りを見回すと、そこは神社の境内ではなく自分が走り続けた砂利道の真ん中だった。
空は龍樹の家を出た時から全く変わらず、あの不気味な放送が延々と続いている。
「なんだったんだ、あれ……」
そう呟くと後ろから「桐？」と声をかけられる。振り向くと去年、大学に行くと言って村を出ていったはずの近所のお姉さんが立っていた。確か、名前が──。
「……えっと、
「ん？……もしかしてわかんない？」
葵姉ちゃん(？)は不思議そうな顔をする。
葵じゃなかったっけ、と俺が軽く首を傾ぐ。姉ちゃんも首を傾げ、間違えてない？と訊いてきた。
「……アタシは『
あれ、そうだっけ。
記憶があんまりハッキリしない。もしかしたら、今まで目立たなかっただけでこの人もそばに居たのかもしれないと言う気がしてきた。
「よろしくね。──」
梢姉ちゃんの囁く声にびくんっ、と肩が跳ねた。
「急いでおうち帰りなよ。それから、ちゃんと足の怪我したところ消毒するんだよ〜」
バイバイ〜と手を振って、葵姉ちゃん……いや、梢姉ちゃんは歩いていく。
この村で一体何が起こっているのか、嫌な予感を覚えるのと同時に、俺は何かを忘れているんじゃないかと思い始めていた。
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さっくさく。(プロフ) - るーりさん» コメントありがとうございます。自分の脳でキャラが動くままに書いているので、面白いと言っていただけて嬉しいです。拙作を閲覧していただいてありがとうございます。 (2020年8月18日 20時) (
レス) id: 268527d70a (このIDを非表示/違反報告)
るーり - 小説のオリジナル作品見たことがなかったんです！でも、すごく面白いなと思いました！私、想像するのが苦手で作れないんですけれど、色んなのがあるんだなと改めて思いました！面白かったです！ (2020年8月18日 20時) (レス) id: 7ac2a7ec47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さっくさく。 | 作成日時：2020年2月26日 12時
