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古い木造校舎を出て、俺たちはランドセルを背負い山道を下りる。
アスファルト舗装された急な坂は狭く、車が通ると横に並んで歩く子供たちは一列に並び直さなければいけなかった。
だから、おしゃべりして帰りたい子や遊びたい子はみんな、帰りの会が終わると我先に玄関を飛び出して、横一列に並んで歩く。


俺たちも急いで玄関を出て横に並ぶと、くだらない話をしながら自分たちの遊び場へと向かう。


遊び場といっても、大抵は誰かの家や無人の神社だ。
この村の小学校からそう遠くない場所にある神社の境内には、子供が遊べるようにと御神木の太い枝にロープを結んだ簡素なブランコや手作りのベンチが設置されている。
そこにみんなでおやつやゲームを持ってきて、頭をくっつけて遊んだり、誰がブランコを高くまで漕げるか競争したりした。


きゃはは、と聞こえる笑い声をBGMに俺はおやつの「きりかぶのチョコ」をつまむ。

隣には、最近転校してきた平井(ひらい)蒼馬(そうま)が座っていて、こういう場所が珍しいのかあたりを見回している。


「都会にはこういうの、ないの?」


その質問に、蒼馬がムッとした表情を見せる。


「都会とか、そういうの好きじゃない。答えだけど、僕は児童館いってたから知らない」


ふぅん、と呟いてきりかぶのチョコをかじった。

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さっくさく。(プロフ) - るーりさん» コメントありがとうございます。自分の脳でキャラが動くままに書いているので、面白いと言っていただけて嬉しいです。拙作を閲覧していただいてありがとうございます。 (2020年8月18日 20時) (レス) id: 268527d70a (このIDを非表示/違反報告)
るーり - 小説のオリジナル作品見たことがなかったんです!でも、すごく面白いなと思いました!私、想像するのが苦手で作れないんですけれど、色んなのがあるんだなと改めて思いました!面白かったです! (2020年8月18日 20時) (レス) id: 7ac2a7ec47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さっくさく。 | 作成日時:2020年2月26日 12時

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