138話 過去篇 ページ25
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『もう、ジンに会えないのかな』
蜘蛛のみんなに大見え切って出てきたのに、自身の未熟さを痛感した
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「A！！！」
暗闇に飲み込まれ、帰ることをあきらめたAにそんな希望が聞こえたのはずいぶん経ってからだった
『...ジン？』
だが、あたりは相も変わらず深い闇に包まれていた
『幻聴？』
会いたい、そんな強い思いが聞かせているのだと思った
「ちげぇよ！！！上！！！」
声に反応して、反射的に上を見上げた
『ジン！！』
月明かりに照らされ、ゆっくりとこちらに降りてくるジンが目に入る
『(神様だ...)』
絶望の淵に舞い降りた神様、そう見えた
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「よっと。」
軽々と着地し、こちらに歩み寄るジン。
月が昇り、かすかに谷底を照らす
ジンが口を開く前に体が動いていた
ジンへ駆け寄り抱き着いた
「けがは？」
『無いよ。平気。』
「そうか。」
気持ちをなだめるよう背中をさするジンの手が温かかった
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「落ち着いたか？」
『うん。
もう大丈夫。』
「...そうか。」
体を離しつつジンを見上げると目が合った
『ありがとう。』
「おう。
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ところで、俺がなんて言ってたか覚えてるか？」
『ん？』
「...。」
『...。』
「...。」
『おとなしくここで...』
「待ってろ、だったよな？」
『...はい。』
「で？」
『...すみませんでした。』
「はぁ、なんでこんなとこに来た？」
『遺跡が、見たかったの。ジンの仕事も。』
「はぁ。そんなに見てぇなら明日一緒に...」
『ジンの部屋が分からなくなっちゃったの。』
「は...？」
『お皿をルッソに届けてから、ジンのテントに帰ろうと思ったんだけど、どのテントかわからなくなっちゃったの。』
「...。」
『それで、せっかくだからって...。』
「ふっ。」
『...笑った？』
「いや...。ふ。
運なさすぎだろ。」
笑いをこらえきれず震えながら話すジン
『...ねぇ。』
「とりあえず、帰るぞ。」
そう言ってジンが羽織っていたマントをこちらへかけてくれた
『あったかい。』
ジンのやさしさに包まれながら、二人でテントに帰還した
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ブルームーン(プロフ) - SCHALLさん» 勘違いしていました！！笑ご指摘、ありがとうございます！修正しておきます！更新、頑張ります！ (2021年1月12日 15時) (
レス) id: f025f828be (このIDを非表示/違反報告)
SCHALL(プロフ) - とても楽しく読まさせていただいています！あの…細かいことを言うようで申し訳ないですが、カイトが戦ったのはユピーではなく、ピトーだと思います！細かくてすみません…笑これからも頑張ってください！ (2021年1月12日 10時) (レス) id: 616289cb87 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - 華さん» ありがとうございます！更新が滞ることが多く、申し訳ないです...以前、頂いたメッセージもとても嬉しかったです。できるだけ早く更新できるよう頑張ります！ (2021年1月11日 13時) (レス) id: 13a6e7da1a (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 久々の更新でとてもとても嬉しいです！！！本当にこの作品大好きで。よく最初から読み返してます！！なのでほんと嬉しいです！涙 無理せず、頑張ってください！ (2021年1月11日 1時) (レス) id: aa479a5633 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - ねこねこさん» ありがとうございます！更新が不定期で申し訳ないです...本日新しい話を更新しましたのでまた楽しんでいただけたら幸いです！ (2021年1月10日 20時) (レス) id: 13a6e7da1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブルームーン | 作成日時：2019年10月26日 22時
