何でも屋と奇術師Ⅲ (ページ16)

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80話ページ16

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貴『...ふぅ』

洗顔を終え、顔をタオルで拭きながら朝日の射し込む窓辺に寄る

貴『(遂に、今日。)』

ピリリとした緊張を覚える

貴『(久しぶりかも。なんだかドキドキする)』

新しく始まろうとしている冒険に胸が踊る

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不意に背後に気配を感じた

貴『ヒソカ...？』

ヒソカ「早起きなんだねぇ♦」

まだ少し眠そうな彼に微笑みかける

貴『おはよう。』

ヒソカ「うん♦おはよう♠」

満足げに笑うヒソカと目があった

ヒソカ「緊張してるのかい？♦」

貴『あ、わかる？ちょっとだけね。』

ヒソカ「ｸｸｸ♦かわいいねぇ♥」

洗顔の際に誤って濡らしてしまったAの前髪をいじりつつ云った

貴『っ...！

ヒソカも早く準備してよ！』

あまりの恥ずかしさに話をそらす

ヒソカ「照れてるのかい？」

貴『～～！！』

ヒソカ「ｸｸ♦好きだよ♥」

貴『...遊んでるでしょ？』

ヒソカ「赤面してるキミがかわいくてつい、ね♦」

貴『ヒソカ！』

ヒソカ「ｸｸ本心だよ♠」

貴『もう、早く準備して。』

ヒソカ「ボクには無いのかい？♦」

少し残念そうに眉をひそめるヒソカに見つめられる

貴『んーー。』

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少し迷ったあげく

ヒソカに抱きついた

貴『好き。』

飛び込んだ彼の胸は大きくて温かくて

彼独特の香水の香りがした