何でも屋と奇術師 Ⅱ (ページ27)

今日:28 hit、昨日:5 hit、合計:144,745 hit

47話ページ27

ヒソカが去ってしまった頃Aは携帯を取り出していた

ﾌﾟﾙﾙﾙ━━

「もしもし？」

貴『っ...

イルミ？』

イルミ「そうだけど、A？

何？オレ今忙しいんだけど...」

貴『ヒソカが、すごい怒っててｯ

それで...

ｯ謝ったんだけど、許してくれないって...』

イルミ「何？泣いてんの？

はぁ。

オレ言ったよね、忙しいって

これから飛行船乗ってヨークシンにいかなくちゃいけないんだけど。

支度あるから３０分後、飛行船乗ったら連絡するから。

切るよ？」

貴『ｯうん...』

ﾂｰﾂｰ

切れてしまった電話に孤独が深まる

おそらくアジトにはいない団長がイルミに依頼したのは明白だった

･

･

･

ﾌﾟﾙﾙﾙ━━

通話してからまだ２０分しかたっていない時計を確認し、通話ボタンを押す

貴『イルミｯ！！』

イルミ「なに、大きい声出さないでよ

耳痛いんだけど

で、なんだっけ。ヒソカがめっちゃ怒ってるってことだっけ？」

貴『っ、うん。

あのね、イルミの家から天空闘技場に向かったの。それからヒソカにあって...』

イルミ「Aは突然姿をくらました」

貴『...うん。』

イルミ「ヒソカ、相当焦ってオレに電話してきたよ

Aが居なくなった、って

オレ、そのときAが暗黒大陸に居るなんて知らなかったし...

とりあえず、ヒソカはめっちゃ焦ってたよ。」

貴『...うん。』

イルミ「で、用件はそれだけ？」

貴『...うん。』

･

イルミ「はぁ。

じゃ、切るよ？」

貴『...うん...』

イルミ「あのさぁ...

オレ、キルがいきなり音信不通になったら耐えられないと思うんだよね。

それこそ、何人殺ってもいいから何がなんでも見つけ出したいって。」

貴『...うん。』

イルミ「それでさぁ、ケロッと何事もなかったかのように目の前に表れてヘラヘラしてたら、オレなら発狂もんだね。」

貴『っ...うん。』

イルミ「じゃ、切るから。」

貴『うん。イルミ、ありがと。』

イルミ「ん。」

･

･

ﾂｰﾂｰ

貴『(やっぱり、ヒソカにすごい迷惑かけてた...

許さないって言われても仕方ないよ...

どうしたら許してくれるの...？)』

･

･

すでに日が沈みかけている空に向かって呟く

貴『アジト、戻ろ...』