あの私回復キャラじゃないんです【MHA】 (ページ6)

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弱小キャラページ6

息を荒げるAを見て確信した
此奴には前にも会った事がある。
そもそもあのクソ親父が見ず知らずの女を婚約者に選ぶわけねぇ。直接個性を見てる筈だ

「落ち着け。大丈夫だ。お前は何も悪くねぇ」

「俺が付いてる。だから安心しろ」

「俺がお前を守る」

小さい頃、うっすらとした記憶の中では彼女の姉がこんな言葉をかけてた

『…まっ、なら……』

「…なんだ」

氷の柱で父親から距離を取り震えるAに話し掛ける。その声は真っ直ぐで迷いはない

『今ならｯ…個性が抑えられる……』

月明かりに照らされた顔をよく見るとその顔には酷い隈。金色の瞳が反射され美しく光る

「個性ってお前…」

『３秒後、後ろに跳んで
…跳ばなきゃ首吹っ飛ぶから』

そう物騒な事を言ったと思ったら俺の腕の中から器用にすり抜け父親の元へ向かった。
手には大きな注射器を持って

「なっ…！？」

氷で死角となっていた場所から急に現れ戸惑っているのか動きが止まった。その隙にAは顎を蹴り上げ注射器を振り下ろす

『…え……をｯ………な！！』

何を言っているかはわからなかったが殺気立った目。……やばい、このままだと家で殺人事件が起こるぞ
そう思い止めようとした瞬間 ────────

「家で騒ぎを起こすな」

俺の目の前を灼熱の炎が遮る
……この炎は

「…クソ親父」