嫌いな兄に告白されたわけですが 【カラ一】 ページ5
僕は、松野カラ松が嫌いだ。
痛いし、ウザいし、見ていてイライラする。
とても嫌いだ。
こんなに嫌っているのだから、向こうもきっと嫌っているんだろうと思っていた。
そう、思ってたんだ。
「好きなんだ。一松。」
「...は?」
「俺と付き合ってくれないか。」
「...いや、え、なに」
告白された。嫌いなやつに。ものすごく意味がわからない
なんかの罰ゲームですか
「ずっと、小さい頃からずっと好きなんだ。もう、押さえきれない。どうせなら、フラれて楽になりたい。」
真剣な表情。
驚いたのは、僕の感情。
なんで、気持ち悪いって思わないんだろ。むしろ嬉しい。ドキドキするくらい嬉しい。
いや、うん。人に好かれて嬉しくないやつなんていないよね。
通常通常。
「ぁ、えと、俺は普通に女の子が好きだから、その。ごめん」
思ったよりも緊張して、声が上ずった。
「..あぁ、ありがとう。これからも兄弟として、接してくれるか?」
不安そうな顔に思わず、嫌いなはずのカラ松に答える
「...クソ松はクソ松だろ、」
「そうか...」
そういうと嬉しそうにわらうんだ。
その笑顔に胸がぎゅうとなる。
どうしたんだ僕の心臓。
なんだか顔も熱い。
なんで実の兄の笑顔にドキドキしなきゃいけないんだ。
「よし、じゃあ飯食いにいくか!!」
「..なに、おごってくれんの?」
ニイッと口元上げて、見たら
「...え、なにその反応」
「えっ!?す、すすまない」///
顔真っ赤だし、こっちが恥ずかしくなるからやめてほしい。
なんで笑いかけただけで、照れてんの
「のののののみにいこうかっ!!」
あれ、食べにいくんじゃなかったのか
まぁ、いいか
どっちみちおごってくれるなら、うん。
曖昧に考えて、急ぎ足で歩く兄の背中を追っていった。
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作者名:わんどーる松 | 作成日時:2017年1月29日 19時