21. 金魚 ページ21
「あっ！ チャンスっ」
「えっ★」
「あっ☆」
落ちかけたその瞬間。
かけられたAちゃんの
声にハッとして。
金魚追って振り返ったその時。
Aちゃんの頬が。
ピトッて俺の頬とふっついた。
.....っ！！
「...っおわぁっ////」
瞬時にびっくりして。
互いに飛びのけぞって
離れた俺とAちゃん。
う....っわぁっ....
ヤベぇって///
俺、黒いけど。外も暗いけど。
絶対今顔赤いよ。
だって。すげぇ耳まで
熱いもん...っ...
女の子とこんなに接近したのって
超久々だしっ。
い、一瞬だったけど。
す、すげぇ柔らかくて.....
心臓が。ものすごい勢いで
バクバクいってるし.....
それでもチラリと伺った
Aちゃんの顔。
やっぱり耳まで
真っ赤になってる。
その姿、”かわいいな”なんて
思っちまうのは。
こんなときに不謹慎すぎる...？
「....あっ！」
「え、えっ？！★」
次の瞬間。驚いた声で
俺の手元を指さしたAちゃん。
みるとさっきの拍子でブイには
おっきな穴があいてて.....
「おいちゃんっ、もう一回っ！」
「あ、今度は私がっ」
「え？」
まだ少し赤みの残る顔で
おいらを制して。
おっちゃんから新しいブイを
受け取ったAちゃんは
軽く腕まくりしてから
さっきの金魚とにらめっこし始めた。
「行けっ！Aちゃんっ。
左、左っ！」
「....えいっ！！」
「わっ！！」
狙って。勢いよく一すくい。
「やったぁっ♪」
「....すっげぇ....」
なんと見事あの金魚をゲット。
.....カッコいいじゃん....っ
.....に比べておいらは....
「お姉さんすごいね。
こりゃ兄ちゃんも
ガンバんなくちゃなぁ(笑)」
からかうように笑いながら
新しいブイを渡してくる
おいちゃんの声に。
恥ずかしい様な悔しいような
気持ちでいっぱいになって。
思わずそのブイ手に取った。
火、ついたぞぉ！
「大野さんっ？！」
「ちょっと待ってて、
Aちゃん。」
驚くAちゃんよそに。
その時の俺にはもう目の前の
金魚たちしか見えてなかった。
でも。始まってしまった
胸のドキドキは。
金魚と格闘してる間も。
ちっともおさまってや
しなかったんだ.....
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 220人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かこ(プロフ) - 杏さん» いつもありがとうございます♪初めて挑戦した智くん作品、気に入っていただけたらいいな...(＾＾）最後までどうぞよろしくです。 (2014年1月14日 14時) (
レス) id: b9db3344e7 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - 新作っ!今回の作品もめっちゃ期待してます＾＾更新、頑張ってくださいね!!! (2014年1月10日 22時) (レス) id: f1b8103735 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かこ
| 作成日時：2014年1月10日 21時
