7. もう泣かない ページ7
「あ、あの、本当にすみませんでした。
本当にありがとうございましたっ」
マツジュンに向かって深く一礼。
「あんま一人で飲みすぎないでくださいね(笑)」
「はい...(＞＜)」
今をときめく芸能人さんとっては
たいしたことない金額かもしれないけど。
やっぱり申し訳なくて。
かがんでパンプスを履くふりをして
彼の靴の中に一万円札をしのばせる。
そうして。部屋のドアを開けようとしたその時。
「....ねぇっ」
聞こえてきた彼の声。
.....え......
急いで振り返ったら。
こちらを向いていた彼が
優しいけど力強いまなざしで伝えてくれる。
「一日遅れだけど。誕生日おめでとう。
新しい１年は、きっとあなたにとっていい年になるっ！」
その言葉に。瞬間、予期せずぽろんとこぼれた涙。
頬を伝って。後から後から流れていく。
やっ、やだっ....
涙に気付かれないように。
もう一度深く深く彼に向ってお辞儀をして
あわてて部屋を出た。
部屋を出た瞬間。体の力がふっと抜けて。
ドアに背中つけたままズズッと座りこんでしまう。
やっぱり。私、話してたんだ。彼氏のこと。
きっとお酒と涙にまみれながら。
何度も同じ話を繰り返してたのかもしれない。
でも。きっとマツジュンは全部聞いてくれてた。
全部わかって。放っておくことなく。
付き合ってくれていたんだね。
なんて人。
マツジュン....たしか。松本潤。
どこまで優しい人なんだろう。
ありえないくらいいい人だった。
人生最悪のバースデーだと思っていたけど。
最高に忘れられない日になっちゃった。
もう二度と会うことなんてない人だけど。
今は神様のいたずらに。
こんな気持ちにしてくれた彼に
感謝の気持ちでいっぱいなの。
ありがとう。
本当にありがとう。
もう泣かない。
失った恋にくよくよしない。
３３歳の私をしっかりと抱きしめて。
今日から。前を向いて歩いていこう。
そして。次のお給料が出たら。
嵐のDVD絶対買って恩返ししよう。
そんなこと大真面目に思いながら。
ホテルのエントランスを出て
駅へと私は歩き出した。
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冥(プロフ) - かこさん» こちらこそよろしくお願いします(*´∀｀) (2013年12月10日 20時) (
レス) id: 0efc2baf89 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 冥さん» 冥さん、初めまして。今年の潤くんは一段とまぶしかったです（＞＜）その輝きにやられて夏ごろから描き始めたのがこのストーリーです。どうぞよろしくお願いします。 (2013年12月9日 20時) (レス) id: b9db3344e7 (このIDを非表示/違反報告)
冥(プロフ) - 私も潤くん大好きですよ(*^^*)かっこいいですよね！ (2013年12月9日 20時) (レス) id: 0efc2baf89 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - たくりーさん» たくりーさん、こちらにもコメントありがとうございます♪確かに。変換できるとまた違いますよね(*^^*)こちらでもよろしくお願いします。 (2013年12月9日 19時) (レス) id: b9db3344e7 (このIDを非表示/違反報告)
たくりー(プロフ) - 初コメ一番乗りです♪(*≧∀≦*)あちらのサイトではずっと読ませていただいてます♪自分の名前に変換できるとまた違った雰囲気になりますね♪あちらとこちらで並行されてて大変でしょうが、頑張ってくださいね! (2013年12月9日 9時) (レス) id: 4fb676aa7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2013年12月7日 23時
