過去と今と未来と (ページ30)

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笑い振舞う桃の雪ページ30

何年も前の桃

明るくて、元気で、素直
この言葉が似合う人柄だった

友人が多く毎日佐久間の周りには笑顔が溢れていた

だが、それを面白く思わない奴らもいた

「最近佐久間って調子乗ってない？」
「それな、ちょっと懲らしめる？」
「いいんじゃね、やろうぜ」

なんとも最低な思考であるが、こいつらはそんな事気にしない最低な奴らだったのだ
男女問わず生徒にも先生にも好かれている佐久間に
仲がいいふりをして佐久間に近づき、資料を集めていた

佐久間は分け隔てなくそいつらとも仲良くしていた

そんな奴らは時間がそれなりに経ってから佐久間を苦しめるための行動を始めた

最初の方は文房具を隠したり、先生から任される仕事を佐久間に回したり、幼稚なものだった
佐久間は気にせずに過ごしていた
奴らは更に嫌がらせを続け、だんだんと陰湿で卑怯な手に変わっていった

佐久間はこの時点で誰がこの嫌がらせをしているのか分かっていたがそれでも注意をしたり、誰かに言ったりはしなかった

「もっとヤバいのやろうぜ」
「そうだな、これだけじゃつまんねえし」
「じゃあさ、アイツ呼び出してみる？」

「そうじゃなくてさ、噂流すっていうのはどう？」
「いいじゃん、でっち上げのヤバいヤツ考えようぜ」
「じゃあ内容は_____」

一方佐久間は家族にだけ今回の事を話そうと考え始めていた

「佐久間最近元気なくない？」
「え？そんなことないよ！ちょー元気！！」

何人かの友人には気づかれていたが笑って誤魔化した