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「彼は気持ちをおもてに出さないだけだということは良くご存じでしょう。
あなた方と一緒にいた記憶がないからと言って性格まで変わったりはしません」
「…」
「だから、彼はあなたの知っている大野さんのままなんですよ。
そんな大野さんがあなたの傍にいて何も感じないと思いますか？」
「先生はもしかして俺たちのこと…」
「何のことをおっしゃっているのか分かりませんが、
あなた方がお互いをとても大切に想っておられることはカウンセラーでなくてもわかりますよ」
「智も…？」
「私にはそう見えましたが、違いますか？」
藤木先生は目を細めてベッドで眠る智の横顔を見つめて静かに言った。
「万が一、大野さんの記憶が戻らなかったとしても…
これはあくまでも個人の意見ですが、あなた方ならきっと大丈夫だと思いますよ」
藤木先生の言葉で張りつめていた何かが、ふっと緩んだような気がした。
俺たちは振り出しに戻ったわけじゃないってことかな。
思い出せないだけで、智は俺のことをすっかり忘れてしまった訳じゃないって言うなら、
もう一度伝えればいいのかな。
「先生…智はストレスのせいで一部の記憶を失くしたって聞きました」
「そうですね『解離性障害』とはそういったことが原因で稀に起こる記憶障害です」
「その原因が俺だったとしても大丈夫だと思いますか？」
「何か心当たりがあるんでしょうか」
俺は覚悟を決めて藤木先生に包み隠さず話した。
智とのことも、あの日の出来事もすべて。
先生はただ静かに耳を傾け、ときどき頷きながら聞いてくれた。
「大切な人の事に臆病になるのは仕方のないことです。だからこそ言葉を尽くさなくてはね」
穏やかに笑みを浮かべて俺を見る。
そうだ…いつだって俺は…
「俺はいつも感情が先に立ってしまうから、きっと智は何も言えなくなってしまうんだ」
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ＡＫＩＲＡ(プロフ) - あんずさん» あんずさんそう言ってもらえて嬉しいです。うちの長男が可愛いのはきっと甘々な五男のせい。どんなに恥ずかしがってもお構いなしの彼がそんな長男を作ってます（笑）他のメンバーだとそれぞれに少しずつ違う反応になると思うので（笑）次は天然コンビです。お楽しみに！ (2019年4月30日 10時) (
レス) id: 4512a7e1db (このIDを非表示/違反報告)
ＡＫＩＲＡ(プロフ) - bunkichiさん» わーい！伝わってよかったぁ〜！いろいろあって苦しかったり辛かったりしても、最後は五人で笑ってる。そんな彼らが大好き。buｎkichiさんはいわゆるカレンダーどおりに仕事なのかぁ…頑張って〜その間にまたほのぼのしてもらえるように次のお話準備しておきます（笑） (2019年4月30日 10時) (レス) id: 4512a7e1db (このIDを非表示/違反報告)
bunkichi(プロフ) - AKIRAさん、めちゃくちゃほのぼのできました〜。次は天然か〜。楽しみ！今日から3日間仕事です。頑張ってくるね〜。 (2019年4月30日 5時) (レス) id: 79f31dd43f (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - AKIRAさん、完結ありがとうございました。2人の気持ちが穏やかに落ち着いて本当に良かったです、智くんが可愛すぎて。AKIRAさんのお話大好きです。 (2019年4月29日 16時) (レス) id: 7778cfafdc (このIDを非表示/違反報告)
bunkichi(プロフ) - 大切なこと、書き忘れてました。今回もと〜ってもステキなお話でした。やっぱりAKIRAさんのお話大好きです。 (2019年4月29日 11時) (レス) id: 79f31dd43f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ＡＫＩＲＡ
| 作成日時：2019年4月1日 0時
