気になるあの子 （フロイド） ページ1
なんでこんなに気になるのか...
あの子は居ないかなと、ついつい探してしまう
見かけたら目で追いかけて見てしまう
その子の行動ひとつひとつが気になってしまう
飽き性であるはずの自分がまだ話したことのない人にここまで興味を抱いているとは...正直自分でもおかしいんじゃないかと思う
気になるあの子は誰かというと、最近入学してきたナイトレイブンカレッジ唯一の女性であるユウ。
この学校で唯一の女性、おまけに魔法も使えないただの人間
目立つといえば目立つが
ーあの子と仲良くなってみたいー
そんな感情も芽生えている
ちっこくて小エビのような彼女はいつもハーツラビュル寮の寮生と行動している
移動授業で遅刻しそうになっているのか
ハーツラビュル寮の寮生と焦った様子で廊下を走っていた
自分の目の前を通り過ぎた瞬間
コトンッ
1本のペンが落ちたが彼女は気付かずに走り去って行った
「あっ...」
声を掛けようと振り向いたが彼女の後ろ姿は既に小さくなっていた
いつもなら 見て見ぬふりをするところだが
気づくとそのペンを拾っていた
「拾っちゃったけど、どーしよコレ」
彼女に出くわした時に返してあげよう
そう思い、ポケットにしまった
ー次の日の放課後ー
偶然にも購買部の方へ歩いていく彼女の姿を見つけた
やっと彼女に声をかけることが出来る、そんなことを思う自分が少し恥ずかしく思った
「ねぇーねぇーそこの小エビちゃん、このペン君のでしょ??」
「えっ??こっ小エビ??え?私？？？」
目をくりくりさせてびっくりした様子で振り向いた彼女であったがペンを見た瞬間に察した様であった
「もっ、もしかして私のペン拾ってくれたんですか!??お気に入りのペンだったんです！ありがとうございますっ！他にいいペンないかなって購買部にちょうど買いに来たところで」
笑顔で答える彼女の顔を見て 自然と自分も顔がゆるんでいたことに気づく
「そーなの？なら良かったぁ」
「あ、私、オンボロ寮で監督生してます。ユウといいます！よろしくお願いします!! 折角だし、お名前教えて下さいっ 」
「フロイドだよ〜 よろしくねぇ〜小エビちゃん♪」
〜あの時自己紹介したことを後悔することになるとはこの時は思いもしなかった〜
「ふっ、ふろいど先輩 ぐ、ぐるじいです泣」
「小エビちゃ〜ん♡今日もかわいーねぇー♡」
かなりきつく後ろから抱きしめられる(締め上げられる)ユウであった
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作者名：KEY | 作成日時：2020年5月7日 23時
