【歌い手】リスナーなんですけど【浦島坂田船】

言ったそばから ページ5

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家に帰ってくると、また一人。



さっきのコンビニの前でのゴタゴタが懐かしい。



で、問題はこのスマホ。



緑と紫と赤と黄色のシールが貼ってある。



その色に一瞬、推しているグループが思い浮かんだ。



　「かかってきたらどうしよ…」



はぁ、とため息を吐いた時、着信音が大きく響いた。



肩を揺らしたのを自分で感じながら、そっと手に取る。



　「…も、もしもし」



？「あぁ！さっきの女の人ですよね！？」



そうです、その通りです、勝手に拾ってすいません、けどこれには葛藤があってですね。



心の中で弁解をするが、口には出ない。



それは、相手が口を開いたから。



？「いやぁ…めっちゃ焦りました！どこで待ち合わせます？」



　「今どちらにいますか？」



質問を質問で返すな。



そう母に昔言われたのを思い出す。



後悔しつつ、男性の返事を待つ。



？「今はさっきのコンビニの近くのビルにいますよ」



　「それって○○ビルですか？」



そうそう！と嬉しそうにする男性。



クイズ感覚なのだろうか、とちょっと面白く思う。



○○ビルの前で落ち合うことに決まり、電話は切った。



さてと。



問題は、まだある。




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