第六波 ページ6
「虎次郎君、宿題やった？」
「虎次郎君、掃除サボるな！」
「虎次郎君、これ運ぶの手伝って」
…気のせいだろうか。最近、とても有加ちゃんに話しかけられるような気がする。
大体この俺だぞ？何回も女には告白されてきたこの俺だぞ？
モテても不思議じゃない。
でも、ねえ。
周りの視線が痛いんだよー！
「虎次郎君、お昼一緒に」
「ご、ごめん！ちょっと用事が…」
…逃げ出して、ドアに向かい、少し振り向くと、有加ちゃんが少しだけ悲しそうな顔をしている。
やっぱり俺ってモテるんだな…なんて思ったりする。
「じゃあ浦正一緒に食べよー！」
「おお！やったー！」
…最大のライバルは青明寺って所か…
有加ちゃんは青明寺と一緒にいるととても楽しそうに見えるのに、なんで俺に声をかけるのだろう？
・・・・・・
聞きたいことがあった。
でも逃げられてしまった。
もしかして向こうも気がついた…？
もしかして…
いや、確証なんてないの。
だから…
ゆっくり話す時間くらい頂戴。
・・・・・・
「…涼真君、それ本気？」
「せやけど…」
「中野風男子学園がどんな所かわかっているの？」
桃君が大声を出して、クラスメートがこちらを見た。
桃君は、俺が引っ越したマンションの部屋に近くて、同じ学校だということで仲良くなった。
秀生高校は偏差値が高い、都内有数の進学校だ。彼は中学校から通っている、優等生だ。
「あそこは、文字通りクズの集まりだよ！クズクズクズ！あそこのは学校じゃない！信じられない所だよ！生きている価値もない人間の集まりだ」
「せやかて…そんなこと言わんでも…」
「ダメ！あそこだけはダメ！…ぶっちゃけ涼真君は人気あるんだから…あんな品の悪い所なんかよりもこっちの女の子選びなって。ね、あんな所の子だけはやめなって」
「そんな事言ったって、俺は」
「とにかく！あそこの子はやめなよ！だめー！」
彼はそう言って首を横に振る。
大きい眼鏡をつけた彼は、俺をみようともしない。話を聞こうともしない。
何でダメなん？訳わからんよ。
…こんなにも、胸が騒がしくなるのは初めてなのに。
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杜若蒼(プロフ) - まおさん» コメントありがとうございます♪待っててくれるんですか！ありがとうございます！本当に遅くなるかもしれませんが頑張って書きますね♪ (2014年10月5日 21時) (
レス) id: 55b24aa62f (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - すみません、始めましてじゃなくて初めまして？でした… (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 始めまして！とっても面白いです！そして温かいお話ですね…。ちなみに私は浦正くん推しです。更新いくら遅くとも待ちます！それくらいこのお話が好きです。応援してます。頑張ってください！ (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
杜若蒼(プロフ) - TAMIKOさん» 了解でーす♪書き上げ次第更新しますね♪コメントありがとうございます♪ (2014年5月24日 4時) (レス) id: 064ab8f00f (このIDを非表示/違反報告)
TAMIKO(プロフ) - 早くー！続きー！待ってます！ (2014年5月24日 0時) (レス) id: 73739dc8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杜若蒼 | 作成日時：2014年3月24日 14時
