第四十二波 ページ42
連絡も無しに涼真君はバイトに来なかった。
まさかあの女が涼真君を引き止めているんじゃあ…そんな考えが私の頭を占めた。
だから私は今日も偽りの笑顔を作りにいく。
「有加ちゃん、来たよー?」
カーテンの閉め切られた部屋に向かって明るい声で声を掛ける。
カーテンの中に見える声は少し動いたが返事はしなかった。
「有加ちゃん?」
「何が楽しいの?何が目的なの?」
聞こえる声は枯れていた。
私は偽りの理由を言う。
まるで心がなくなったみたい。
「そんなの、有加ちゃんが心配だからに決まってるじゃない」
偽りの言葉。偽りの笑顔。
いつからこんなに上手になったんだっけ?
まあどうでもいい。復讐の為なんだから。
「…帰って」
「…また来るね」
今日も、昨日もこうやって身を引く。
いつでもいいの。あなたと顔を合わせて話せる日まで待つわ。
そしてそれが、あなたの人生の終わりよ。
・・・・・・
横2人がいない教室。いつも一緒にご飯を食べてた3人。
あの生活に慣れてしまっていたことを感じざる負えなかった。
「赤園〜、一緒に食おうよ!」
「そーだよ!ほらほら!」
みんな優しくて、暖かい。
でも、こんなにも虚しい。ぽっかり空いた感じ。
有加ちゃんと一緒じゃなきゃダメなんだ。
有加ちゃんと一緒に食べたい。
こんなにも人を求めたこと、初めてなんだよね…
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杜若蒼(プロフ) - まおさん» コメントありがとうございます♪待っててくれるんですか!ありがとうございます!本当に遅くなるかもしれませんが頑張って書きますね♪ (2014年10月5日 21時) (レス) id: 55b24aa62f (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - すみません、始めましてじゃなくて初めまして?でした… (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 始めまして!とっても面白いです!そして温かいお話ですね…。ちなみに私は浦正くん推しです。更新いくら遅くとも待ちます!それくらいこのお話が好きです。応援してます。頑張ってください! (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
杜若蒼(プロフ) - TAMIKOさん» 了解でーす♪書き上げ次第更新しますね♪コメントありがとうございます♪ (2014年5月24日 4時) (レス) id: 064ab8f00f (このIDを非表示/違反報告)
TAMIKO(プロフ) - 早くー!続きー!待ってます! (2014年5月24日 0時) (レス) id: 73739dc8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杜若蒼 | 作成日時:2014年3月24日 14時