第五波 ページ5
今日はバイトの面接だ。
ちょっとおしゃれな喫茶店。
まあ、中野風学園だから落ちてもしょうがないけどね。
「すみません、京本有加といいますが、バイトの面接に来ました〜」
私がレジの人に声をかけると、はい、と奥に通してくれた。
「店長来ますから、ちょっと待っててくださいね」
「ありがとうございます」
「…あの、以前会いませんでしたか？」
レジの人が戻ると、奥にいた、休憩中らしい男の子が声をかけた。
喫茶店の制服を着た、真面目そうで爽やかな黒髪、可愛い系男子？
「あ、俺、涼真といいます。えっと…前会いましたよね？」
イントネーションが関西っぽいな…こんな子にあったっけ…
「すみません。店長の桐原です」
店長がやって来て、面接が始まった。
中野風学園って事は驚かれたが、なんとか合格した。
でも、あまりここのバイトの事を言って欲しくないとの事。品の悪い客が来るのは困るのだと。
帰る頃に、さっき話しかけて来た子が学校の制服らしい服を着て話しかけて来た。
彼も帰る所らしい。
「有加ちゃんっていうんやね。同い年やわ」
「うん。そう」
「よろしくね」
可愛い笑顔を振りまく彼は、なんだかうちの学校の荒んだ男子とはまた違う雰囲気を漂わせていた。
「制服かわええね。えっと…中野風学園だっけ？」
「え、教えたっけ？」
面接の時は彼はいなかったし…制服でばれたかな？
「何日か前…道訪ねて来てくれたやん。中野風学園への道はどこですかって」
「…待って、あの時の？」
向こうが勘違いしている事はあり得ないだろう。
中野風学園の女子は私しかいない。
そして、入学式の時に道をたずねた。
あの時の眼鏡をかけていない子か。
「大阪からきたばっかやったから、道教えられんでごめんな」
「いいよいいよ。あ、じゃあ私はこっちだから」
図らずも、私と涼真君が初めてあった場所に辿り着いた。
明日からの生活に彼も入るのだ。
そう考えると溜息が出た。
・・・・・・
桃君があの学校と関わるな、と言ってきた。
男子校で、不良ばかりが集まる学校らしい。
じゃああの子は男の娘…なのかと思った。
でも、実際に話すと絶対に女の子で、初めて会った時よりも可愛くて、あの子ともっともっと話したい。もっともっと仲良くなりたい。
そんな感情が俺の中を占め、彼女の去って行った方向を向いた。
明日からのつまらないバイトが楽しみでしょうがなかった。
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杜若蒼(プロフ) - まおさん» コメントありがとうございます♪待っててくれるんですか！ありがとうございます！本当に遅くなるかもしれませんが頑張って書きますね♪ (2014年10月5日 21時) (
レス) id: 55b24aa62f (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - すみません、始めましてじゃなくて初めまして？でした… (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 始めまして！とっても面白いです！そして温かいお話ですね…。ちなみに私は浦正くん推しです。更新いくら遅くとも待ちます！それくらいこのお話が好きです。応援してます。頑張ってください！ (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
杜若蒼(プロフ) - TAMIKOさん» 了解でーす♪書き上げ次第更新しますね♪コメントありがとうございます♪ (2014年5月24日 4時) (レス) id: 064ab8f00f (このIDを非表示/違反報告)
TAMIKO(プロフ) - 早くー！続きー！待ってます！ (2014年5月24日 0時) (レス) id: 73739dc8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杜若蒼 | 作成日時：2014年3月24日 14時
