第三十四波 ページ34
許せない…
初恋を…あんな不良ビッチ女に取られるなんて…許せない…
絶対、許さない。
広げられた履歴書。
確かに可愛らしい顔。
写真から漂う色気。
許せない…許せない…許さない。
復讐してやる…復讐してやる！
頭の中はそれでいっぱいだった。
接客の時もその事しか考えていなかった。
「お待たせしました。レモンティーです」
「復讐したいですか？」
レモンティーをテーブルに置き、声のした顔を見る。
そこにはにやついた、異常な程顔の整った男がいた。
「復讐したいですか？」
「なんで…」
「顔に出てますよ。復讐したいんですよね？」
怖い。
直感でわかる。
女にはモテるだろう。でも、怖い…
「消せばいいんです。京本有加の事」
「な、なんでそれを…」
「知ってますよ？どうですか？消して、雪村涼真君と、くっつきませんか？」
なんでそこまで知っているの…
怖い…
復讐したい…
でも…私は…
「…したいわ。でも…」
「今、京本有加は停学中で家にいる。それこそいつでも…ね」
男はニヤつき、言う。
「涼真君が好きなんでしょう？」
「あなたは…誰？」
「名乗る程のものではありません。それより自分の気持ちに素直になったらいかがですか？」
好き。
一目惚れだ。
私は…有加が許せない！
背を向けて去って行く時、ちらりと男の顔を見ると、怪しい顔で笑っていた。
私はロッカールームへ戻るとポケットからスマートフォンを取り出す。
店長が目を離したのを確認して、無音カメラで履歴書から住所を写真に収めた。
スマートフォンには、住所がくっきりと写っていた。
・・・・・・
おせーな…間違ってバイトでも行ったか？
まあ、しょうがないか。涼真の都合のいい日に合わせて…今日は俺だけで…
歩いていると、足取りのおぼつかない涼真がふらふらと歩いていた。
「涼真！」
「虎次郎君…ごめん…」
「いいよ。それより…」
この様子。何かあったに違いない。
でも何が？
涼真に何があったんだ？
「あはは…振られてもうた」
「有加ちゃん…」
「あと、ごめん。嘘言ってしもうた。…虎次郎君がジャックナイフやと…」
え…
涼真…
「違うと思っていたの？」
涼真…お前は気が付いたんだ。でも信じてないんだ…
「あってるよ。俺がジャックナイフだ」
大きな目を俺に向け、驚いた表情をする涼真。
有加ちゃんも気が付いている。
ジャックナイフという名前が、俺にはもう捨てられないんだ…
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杜若蒼(プロフ) - まおさん» コメントありがとうございます♪待っててくれるんですか！ありがとうございます！本当に遅くなるかもしれませんが頑張って書きますね♪ (2014年10月5日 21時) (
レス) id: 55b24aa62f (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - すみません、始めましてじゃなくて初めまして？でした… (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 始めまして！とっても面白いです！そして温かいお話ですね…。ちなみに私は浦正くん推しです。更新いくら遅くとも待ちます！それくらいこのお話が好きです。応援してます。頑張ってください！ (2014年10月5日 21時) (レス) id: 3cad231990 (このIDを非表示/違反報告)
杜若蒼(プロフ) - TAMIKOさん» 了解でーす♪書き上げ次第更新しますね♪コメントありがとうございます♪ (2014年5月24日 4時) (レス) id: 064ab8f00f (このIDを非表示/違反報告)
TAMIKO(プロフ) - 早くー！続きー！待ってます！ (2014年5月24日 0時) (レス) id: 73739dc8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杜若蒼 | 作成日時：2014年3月24日 14時
