風男塾であり幼馴染であり (ページ13)

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第三波（１）ページ13

狂平くんがやって来て１週間たった。
ついさっき宿題テストが終わって部室では疲れた雰囲気が流れていた。

「疲れたね」
「そだな。真紀も疲れるね。一年生もか」
「光くんは余裕そう」

確かに光くんは余裕そうだよね。
まあ桃くんと狂平くんもだけど・・・

「狂くん明日の体育ペア一緒にやろ♪」
「体育は見学だから・・・」

桃くんが必死に狂平くんに話しかける。
それに対する狂平くんの反応は素っ気ない。

私達にも素っ気ないけど、桃くんには何かが違う。
わざと避けてるような。
言葉では伝わらないもどかしさ。
なぜだろう。

浦正を怖がっているように見えるのはうるさい時で、何でもない時は分かりにくいけど好意はあると思う。

でも桃くんは怖がらせることしてないし、むしろ優しい。
なんでだろう。

人付き合いが苦手ってのは違うし・・・

「ねえ先輩方、再来週三連休ですから、俺の家で狂平先輩の歓迎会やりませんか？泊まりで」
「お、いいじゃん♪で、何する？」
「お父さんが勢いで買ったバーベキューセットが届くんです。使う予定ないからちょうどいいかなって思って」

再来週三連休かあ。
光くんの家広いから本当羨ましい。
あ、浦正なんかもう食べたそう♪

「俺、大丈夫だぜ」
「僕もいいよ」
「私もええよ」
「バーベキュー楽しみやな♪」
「Aと狂平は？」

狂平くんはどうだろう。行けるかな？

「多分・・・大丈夫」

お、行けるか！

「あ、Aは強制参加な」
「言われなくても参加だよ♪」

夏休みは浦正と出かけたけど、部活で泊まりが出来なかったしね。(ガン○ムフェアだのまりるは新しいゲーム買いに海外行ったし、真紀ちゃんは甲子園見に行ったし)

楽しみ♪

「じゃあ狂平先輩浦正先輩と同じ部屋でいいですか？一番話しやすそうですし」

やっぱり光くんはちゃんとメンバーのこと見てるんだね。

「うん。助かる」
「じゃあメガネ先輩は俺の部屋で。コジ先輩は・・・一人で」
「やだ！じゃあ狂平と同じ部屋にする！俺だって狂平と仲良くなりたい♪」

バカコジ！せっかくの気遣いを！

「浦正がいいなら俺はいいけど」

・・・まあいいか。本人がこれだし。

「じゃあそれで。女子は四人部屋ありますからそこでいいですか？」
「もちろん♪」

楽しみだな。
早く再来週の週末にならないかなぁ♪

「じゃあ部長呼ぼうよ♪新入部員に喜ぶぞ！」
「曜くんは僕達の部屋で」
「コジ先輩と同じにしましょう」

この時は部室は活気に満ちていた・・・