料理〜プリアラ #プリキュア版深夜の真剣文字書き60分一本勝負 ページ2
「いちかちゃんってスイーツ以外に得意料理ってありますか?」
夜7時の少し肌寒い日。ひまりがキラパティ閉店後の片付けをしながら訪ねてくる。
今ここには私、宇佐美いちかとひまり、ゆかりさんの3人しかいない。あおちゃんは今日はバンドの方に行っていて、あきらさんはみくちゃんのお見舞いに行っている。
「得意料理かぁ。いつもはお父さんが料理するけど…そういえば、あまり作らないですな〜」
「あら、作らないのね。あなたはどうなの?」
「わ、私ですか?ちょっとだけするんですけど…あの気になることがあって。」
ひまりは顔を真っ赤にしながらギュッとほうきを握りしめ、グイッと身を乗り出す。
「スイーツ以外でもキラキラルって出るんでしょうか?」
「スイーツ以外のキラキラル?」
「スイーツとほとんど同じ材料で、スイーツではない食べ物って沢山ありますよね?」
「ええそうね。クレープやパンも、分量が違ったり調理法が違えば、スイーツではなく、おかずになるもの。」
「確かに。うちのお父さんオムレツに生クリーム入れる!材料だけならほとんどプリンと一緒だね!」
「私、当たり前のようにスイーツのキラキラルを守ってきましたけれど、スイーツ以外のキラキラルって意識したことなかったんです。」
ひまりはそう言って、更にほうきを握りしめ、私の方を向いた。
「いちかちゃんとゆかりさんなら、お料理にもキラキラルが溢れ出るのでしょうか?」
「ええ?」
「失敗したからでしょうか…昨日調理実習でハンバーグを作ったんですけれど、キラキラルが出なかったんです。」
「キラキラルが出ない?」
「ピカリオのワッフルみたいに?」
「あ、えっと、彼のとは違って…多少はあると思うんです。闇に染まっている訳でもないですし…でも、あまり美味しくなくて…」
「作り方を間違えたとか?」
「ありません!スイーツが科学なら、お料理も科学です!きっちり、材料も焼き加減も完璧に!この本の通りに作りました!それなのに…!」
ほうきが可哀想になるくらい強く握ったその手を私は思わず包み込む。
「いちかちゃん…?」
「私、ひまりのハンバーグ、食べてみたい!」
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作者名:杜若蒼 | 作成日時:2019年10月20日 23時