〜7 緑〜 ページ9
目を覚ますとそこは車の中。
隣にはさっきの男性、運転席にもさっきの男性。
縛られてるから身動きもとれない。
そして、車はどこかのビルにつき俺はよくわからないとこに連れてかれた。
「お前はここで大人しくしてな、これからいいことが起こるから。」
そして、さっきの男性たちは部屋を出た。
しばらくして別の男性が入ってきた。
「おぉ！お兄さん、元気？」
「なんですか。」
「これから、お兄さんにもいい事が起きるよ！」
よくあるドラマの犯人とかとは全く別の明るい男性に話しかけられた。
見た感じは優しそう。
だけど、気を抜いたらいけない。
こういう人ほど怖いから。
「なんですか、いい事って」
「俺らが開発した素敵なお薬！いい事起きるよ〜！楽しくなるよ〜！」
「そんなの作って人に飲まして何が楽しいんですかね。気持ちが分かりません。」
「人が狂ってくのを見るのが楽しいんだよ、君にはわからない？」
やっぱり。こういう人ほど怖い。
「俺にはわかりません。そんな狂ってくのを見るのがどこが楽しいのか。時間の無駄だと思いますし、だったら普通に働いた方がお金稼げますし。」
「趣味だよ、これは。」
「趣味にしても…僕はこんなの趣味にしたくありませんね。こんな、変な輩と絡んで何が楽しいんですか。本当は何になろうって思ったんですか？」
「俺？俺はね、もともとどこかで普通に働きたいって思ったんだけど給料高い仕事があるって言うから。そしたら、薬開発でさ。薬を飲ませるのは仕事ではないんだけど、1回飲ませたら、楽しくてたまらなくて！」
「普通に働いて社員になればよかったのに。新しい出会いがあったり、お客さんと話せたりいいこと絶対あった。」
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作者名：喜梨果 | 作成日時：2020年7月17日 0時
