帰り道の話 (ページ16)

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「行くぞっ！」

「え？」

さっきの男性は拘束をといた。

「なんで？」

「ほら、逃げるよ！」

部屋から出て猛ダッシュで階段を下り外に出ると

「あ、阿部？」
「あべちゃん？」

「友達か？」

「照！ふっか！」

「ほら乗れよ！逃げんぞ！」

俺は車に乗った。

すると照が
「お兄さんも乗ってください。早く！」

そして、男性も一緒に車に乗った。

「聞きたいことあるんですけど」
俺はそう言うと

「なんで、逃がしたかって？それはお兄さんと喋ってる間に俺の気持ちも変わったんだよ。また普通の世界に戻りたいって。今頃裏切りって俺は追われてんのかも。」

「あの、ありがとうございました。逃がしていただき。」

「お兄さんは、まぁ悪くないよ。ヒーローだろ。そこの学生たちを助けた。」

「ありがとうございます。僕の命の恩人です！」

「あ、さっきの学生。」

俺の座った後ろの席にさっきの学生が座ってた。