【ヘタリア】SOUL or HEART

第三話 ページ5

おはようございます。

現在、時刻は朝の7時、休日なので(昨日は金曜日で、土曜日は仕事がありません)、今日はのんびりしておこうと思います。


｢あ、起きた？おはよう！｣


おっと、悪魔さんが居るのを忘れていました！

なんか、夜はあまり寝ないらしく一晩中起きていたみたいです。


｢おはようございます、フェリチアー……、フェリさん｣


噛みかけたので、省略して名前を呼ぶことにしました。


｢うん！ところで、聞き忘れてたけど、名前なんて言うの？｣


そういや、言ってませんでした。


｢Aといいます｣

｢へ〜、Aかぁ、良い名前だね！｣

｢それはどうもありがとうございます｣


こんなに満面の笑みで褒められたらちょっと照れてしまいます。


｢あ、俺今日は人間界見て回りたいから、一日中居ないかも｣

｢そうですか｣


良かった良かった。

悪魔さんが隣にいるのはやはり少し生きた心地がしませんからね。


｢じゃあ、行ってくるよ！｣


そういうと、フェリさんは窓の外から翼を広げて飛んでいってしまわれました。

…いや〜、メルヘンメルヘン。


｢そうだ、確かコーヒーを切らしてるんでしたっけ｣


買いに行きましょうか。

そうと決まれば早く朝ご飯食べて買い物に行くとしますか。

こうして、一人のらりくらりとご飯を食べ、外行きの服に着替えて家を出ました。


｢砂糖に塩に醤油もですかね…。あとは…、あっ｣


買い物メモに目を向けていて前を全く見ていませんでした。

誰かにぶつかってしまったようです。


｢す、すみません｣


慌てて頭を下げてへこへこする私。


｢大丈夫だよ〜、それより、謝ってる余裕があるんだったら逃げる方が得策だと思うんだ〜｣

｢え？｣


思わず顔をぱっと上げると、背の高い男の人がニコニコしながら蛇口？を持っていました。


｢ほら、早くしないと魂持ってっちゃうよ｣


その人は、蛇口を頭上高くに持ち上げて、今にも私の頭に振り落とさんとしています。

え、勘弁してくださいよ。

これで二日連続なんですけど、魂持ってかれそうになるの。

あぁ、また倒置法を…。

そうじゃなくて、今日は昨日と違い、逃げ道があるので猛ダッシュ致します！


｢さようならっ！｣


短い間でしたがお元気でっ！

爽やかな笑顔をその場に残して私は背を向けて走り出しました。


｢わぁ、足速いね｣


その人は追うこともせず、何故かただクスクスと笑い、その場に立ったまま動きませんでした。

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