【ヘタリア】SOUL or HEART

第一話 ページ3

はぁ、今日も疲れました…。

やっと家に帰れたし、これから何をしましょうか…？

晩御飯を食べたら、テレビ見てコーヒー飲んで本読んで…あぁ、やっぱり一人暮らしは気楽で快適です。

私は、靴を脱いで家にあがり、とりあえず伸びをしました。

は〜〜、人が居ないと気が緩んでしまいます。

ふわわ、とあくびをしながら次は服を着替えようとクローゼットを開けます。

すると、背後に何者かの気配が。


｢だっ、誰！？｣


こそ泥でしょうか？

このままでは、家中の物を盗まれてしまいます。

でも、私は武器となるものは何も持っていません。

これは、諦めるしか無いですね！


｢チャオ、ベッラ！よく気付いたね〜｣


とりあえず振り向くと、なんとそこにはコスプレイヤーが！

と、思ったのですが、どうやら本物みたいですね。

宙に浮いてます。

悪魔みたいな風貌の青年が。

あー、倒置法を使ってしまいました。

そして、挨拶の仕方から察するに、どうやらイタリアの方だということも判明しました。

何故冷静なんでしょう、私…。

この場合、どうすれば良いのでしょうか？

通報ですかね？

でも、こんなの誰も信じませんよね。

それより、何故こんなのがここにいるのでしょう。

気になります。

というわけで、話だけでも聞いてみようと思います。


｢あ、あの、あなたは誰でしゅか？｣


噛みましたーー！！！

ばれてないですよね、ばれてないですよね。

いや、あの笑いを堪えてる顔はどう考えてもばれてます！


｢ふふ、可愛い！俺はフェリシアーノ=ヴァルガス、見たら分かると思うけど悪魔だよ｣

｢あの、は、ハロウィンなら過ぎましたし、不法侵入ですよ？｣


早くこの人の目を覚まさなければ！

そして、ついでに私が噛んだことも忘れて下さい！


｢ハロウィン？あぁ、あの似非お化けがいっぱい人間界で出現する日だね。俺はあんな偽物じゃなくて、本物の悪魔だよ｣

｢まぁ、そうでしょうね｣


浮いてますしね。


｢あれ？びっくりしないの？ほとんどの人は俺を見ただけで気絶するくらいなのに…｣


残念そうにうなだれるフェリシアーノさん。

でも、すぐにキリッとした表情になり、私を見据えてきました。


｢まぁいっか。無理矢理奪っちゃえば問題ないよね！｣


そう言い、フェリシアーノさんは、後ろに組んでいた手を前に出しました。

そこには、死神が持つような大きな鎌が…！

一体私、どうなってしまうのでしょうか…。

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