【ヘタリア】SOUL or HEART

第十六話 ページ18

｢食料ならその辺の人間の魂を貰えば問題ないな｣


ん？

ちょ、ちょっと待ってくださいよ？

それってつまり…。


｢その辺の人間を八人の悪魔分殺す、ということですよね？｣

｢まぁ、そうなるな｣


いや、ダメでしょ！

そんなに殺人事件起こったら流石にばれますって！


｢そ、それは却下で…。もっとNO DEATH ,NO KILLの方向でお願いします｣

｢また考えておこう。それまではやむを得ないが、人間の…｣

｢だめです！それまでは私も頑張りますから此処で食事をとってください！｣

｢わ、わかった｣


ルートさんは私の鬼のような剣幕にたじろぎつつも了承してくださいました。


｢それでは、次は私ですね。私は、本田菊と申します｣

｢よろしくお願いします｣

｢我は王耀ある！｣

｢よろしくお願いします｣


自己紹介も後半になると話すことが無くなってしまいますね…。


｢これで一通りの自己紹介は終わったね！じゃあ、次はこの競争について、かな？｣

｢そうだな、ルールもあまり詳しく決めていなかったし、改めて内容を確認しよう｣

｢そうですね｣

｢まず、ルールは先に魂を魔界に連れ帰った奴が勝ち、だったな｣

｢あ、そのことなんだけど、俺が一番になるのは目に見えてるからさ、棄権したいんだぞ｣

｢アルが！？勝負事を途中で投げ出すのは珍しいな｣

｢投げ出すんじゃなくて、あっさり決まっちゃってつまんなくなると思うからやめるだけなんだぞ｣

｢まぁ、そういうことなら良いんじゃない？｣


アルフレッドさん、私の約束を守ろうとしてくださって居るのでしょうか…。


｢あ、そうだ、今思ったんだけどさ、その魂を奪う人間を固定しない？｣

｢どういうことあるか、イヴァン｣

｢だからね、ある一人の魂を誰が一番最初に奪えるか、みたいに奪う人を決めちゃうの｣

｢なるほど〜、確かに、その方が皆バラバラにならずに済む気がするね〜｣

｢その一人は誰にするんだ？｣


しばらく長い間が続きました。

これで決められた一人は相当不幸ですね。

七人の悪魔のうちの誰かに魂取られてしまうんですから。

出来れば私も足止めしましょう。


｢それはやはり…｣


菊さんが言うと同時にアルフレッドさんを除く七人の悪魔が真っすぐに指を差しました。

その指の先には…、

私が居ました。


｢…え？｣

｢ま、普通に考えたらこうなるんだぞ｣


アルフレッドさんは呆れたように私を見ました…。

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