狙われたふたり。2 (ページ7)

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北

あれから起きて
みんなでご飯食べた。

みんな何かあった？って聞いてきた。
「何もない。大丈夫。」それだけ言った。
納得してくれたような反応だったけど、
まだ不安そうな、心配そうな顔で見てくるから
完全に納得したというわけではないんだろう。

実際寝てた。
みんなが帰ってきたのも知らないぐらい
深い眠りについていたからね。

数時間前。
インターフォンがなって、
鍵が開いた音がして、
恐怖で声を出しちゃいそうだったけど
また捕まるのは怖いから
踏ん張った。
2人でお風呂場で頑張って隠れてた。

けど結構いっぱい人来てて
手分けして探しててさ
こんなに広い家でも
ある程度探したらバレちゃう場所だった。

見つかった。
同時に、佐久間にごめんって思った。
もっとバレないような場所あったかも
しれないのにね。

8人来ていた。
抵抗したけど、俺らがどんなけ
鍛えていて筋肉質な身体でも
4人ずつ対抗する術は持っていなかったし、
最近運動してないから、
そんなに筋肉も力もなかった。
後輩も守れなかった。

佐久間と離れ離れにされ
好き勝手やられる。怖い。
だけど、痛くなかった。
暫くすると、瞼が下がってきて
起きなきゃ、と思うのに
気付いたら眠りについてて、
触られても起きないぐらい深い眠りに。

で、起きたらみんながいた。
だから本当に記憶にないし
何が起こったのかもわからないんだ。
ただ、何か気持ち的にしんどいっていうか
何もやる気が起きない状態で。
ただ、寝てただけなのに。

これから復帰しなきゃいけないのに
そんな元気もないような。そんな感じ。